冬ドライブの準備&トラブル対策 クルマの冬支度 やっておきたい7つのこと

 もう12月。早いものである。企画担当的には1年前に東京モーターショーがあったという実感が沸かない(それどころか思い出して驚愕している)。

 さて、冬は、クルマにとっては夏とはまた違う部分で苦手な季節となる。

 現代のクルマは非常に性能が向上しめったなことではトラブルにならないと言われている。しかしクルマも機械だ。機械である以上、トラブルがまったく起きないとはいえない。

 冬だから気をつけたい、冬だから準備したい7つのポイントを重点的にご紹介。この冬のドライブにぜひ役立ててもらいたい。

【画像ギャラリー】10枚の画像でクルマの冬支度・やるべきことをクイックチェック

※本稿は2020年11月のものです。アイテム紹介中、価格につけられた※印は実勢価格を示します
文/諸星陽一、写真/ベストカー編集部、撮影/諸星陽一、西尾タクト、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年12月10日号


■EV・ハイブリッドも要注意! 寒い冬は性能が低下するバッテリーをチェック!

 寒い冬の朝、エンジンを始動しようとしたらエンジンが掛からないというのは何とも寂しいものだ。

 セルモーターを回すことなく走り出しが可能なEVやEVモード付きハイブリッド車は、走行用バッテリーが充電されていれば大丈夫と思われがちだが、12Vバッテリーが上がってしまうとシステムが起動しないので、やはり走り出すことはできない。

 バッテリーの点検の第一歩はバッテリー液の量。クルマのボディを押して揺らせば、液面も揺れるのでバッテリー液の量がわかりやすい。液面が下がっている場合は、補充液(精製水)を補充する。

メンテナンスフリーのバッテリーでなければ液量をチェックしておきたい。バッテリー補充液は約100円から

 バッテリーの劣化チェックは、比重計を使ってバッテリー液の比重を計るのが一般的な検査方法だが、最近はCCA値を計測するバッテリーチェッカーというテスターが信頼性が高いといわれている。

 密閉型のメンテナンスフリーバッテリーは、このタイプのテスターでないと計測ができない。

 基本的に弱ったバッテリーを復活させるワザはないと考えたほうがいい。バッテリーは消耗品であるという意識が大切。弱っているようであれば、交換が必要だ。

バッテリーに電気を供給するオルタネーターが故障している場合は、テスターでチェックが可能

■ワイパーチェック&交換で雪に負けない視界を確保

 雨の日の視界を確保するのに大切なのがワイパーだ。ワイパーの基本的な構造は、金属か樹脂の骨組みに、ゴムのブレードを取り付けたものとなる。

 このうち劣化しやすいのはゴム部分。夏の暑さや紫外線の影響はもちろん、ワイパーブレードはかなりの力でガラスに押しつけられていてそれが動くのだからゴム部分が劣化するのは容易に想像できるだろう。

ワイパーはブレードの断面を見てもチェックできる。写真のように歪んでいたら交換時期

 ワイパーは定期的には1年に1回の交換が薦められているが、拭き取り時に拭き残しやムラが出たら交換したほうがいい。

 金属の骨組みのものはブレード部分のみを交換することができるが、樹脂製は骨組みごと交換する。

雨の日に拭き残しやムラができるようであればワイパーゴムを交換したい。ワイパーゴム交換は2本で約3000円から。作業も簡単だ

 一般的にワイパーは、はっ水処理をしたガラス用と、未処理のガラス用の2種があるので、自分のフロントウィンドウの状態に合わせて選びたい。

 降雪地帯やスノードライブを予定している人は、骨組み部分がゴムで包まれたスノーブレードを選ぶほうが、よりいっそういい。

写真はPIAAの雪用ワイパー「シリコートスノーブレード」。撥水効果もあり凍結に強い

■実はわりと必須! ウォッシャー液が不足してないか? 冬は濃い目に!

 ウィンドウウォッシャー液は、ワイパーを作動させる際には必須のアイテムだ。

「えっ?」と思う人もいるかも知れないが、ワイパーとウィンドウウォッシャー液はセットだと考えてほしい。実際、車検の際もウィンドウウォッシャーが作動しないと合格しないのである。

 ルールはともかく、ウィンドウが濡れていない状態でワイパーを作動させると、ワイパーもウィンドウもダメージを受ける。雨の日も、最初はウィンドウウォッシャーを使ったほうが油膜などが落としやすいのだ。

 ウィンドウウォッシャーはウォッシャー液のタンクを見て液量を確認したい。さらに冬場は濃度が薄いと凍ってしまうので、濃いめに設定する。

 噴射してウィンドウに広がった状態で凍ると視界はゼロになる。濃度は気温に左右されるが、ウォッシャー液のパッケージに記載されているものを参考にすればいい。

ウォッシャー液は約100円から。不足していたらパッケージに記載されている濃度を参考に希釈して補充。冬は濃いめにする

■冷却水(LLC)の量や色をチェック!

 現代のクルマの冷却水はLLC(ロング・ライフ・クーラント)と呼ばれるもので、その名のとおり長い期間使える。一般的なLLCの使用期限は2~3年なので、車検ごとに交換すればいい。

 最近のクルマに使われることのあるスーパーLLCだと初回が16万kmもしくは7年、2回目以降が8万kmなので初回は3度目の車検、以後は車検2回に1度の頻度といったところだ。

 量はリザーバータンクで確認する。少しずつ減るのは問題なしだが、急激に減る、LLCが濁っている、油が浮いているなどの場合は別の不具合があるので即ディーラーや修理工場に持ち込みたい。 

 LLCが減っていたら同じ色のLLCを補充する。一般的なLLCは緑か赤、スーパーLLCは青かピンクに着色されている。

 使う地域の最低気温に合わせて希釈して補充するが、スーパーLLCの場合は水道水でなく精製水を使うのが基本だ。

冷却水はリザーバータンクで量と変色具合を確認。不足していたら適切な濃度に希釈して補充。LLCの交換は3000~7000円(工賃込み)

■汚れやサビを寄せ付けないボディに!

 冬場は道路凍結を防止するために融雪剤がまかれたりすることも多い。融雪剤は塩化カルシウムが主成分なので、ボディを錆びさせる原因になることもある。

 それを防止するためにも、冬場はワックスを頻繁にかけるなどのボディケアも大切。

ワックス前には洗車もしっかりしておきたい

 コーティングなどでボディケアをしている人も、雪道を走ったあとはボディの水洗いなどをしっかり行うことが大切。

 どうせまた汚れるから……と放っておくと錆びなどが進行する恐れがあるので注意したい。

道路にまかれた融雪剤からボディをできるだけ守るためにもワックスなどをかけておきたい。ワックスは約500円から買える

■冬のドライブの必須アイテムたち

 ウインタードライブで役立つアイテムとして注目されているのが、布製タイヤすべり止め「オートソック」。タイヤに被せる布製の滑り止めだが、ビックリするぐらい滑り止め効果があるのはもちろん、チェーン規制でも使用可。

【布製タイヤすべり止め】オートソック1万228円~(※)

 簡単装着ができるタイヤチェーンとして注目されているのが、カーメイトの「バイアスロン クイックイージー」。専用の取り付けハンドルが、取り付けを楽にしている。

【タイヤチェーン】カーメイト・バイアスロン クイックイージー2万1998円~(※)

 凍り付いたウィンドウの氷を溶かすには解氷剤をつかうのがいい。呉工業の「CRC NEWアイスオフ」はアルコールとグレコールのパワーで素早い解凍を実現している。

【解氷剤】CRC・NEWアイスオフ420ml 328円

 また、解氷剤で溶かしきれない時や、しつこい氷には氷をはがし取るアイススクレーパーの「クレトム・W62カードアイスカッター」が便利だ。

【アイススクレーパー】クレトム・W62カードアイスカッター 328円(※)

 バッテリーが弱ってきた際には、エンジンを始動して充電するより、充電器を使って充電をするのが有効。オメガプロの「OP-BC02」は、パルス式充電器で高効率の充電を可能としたほか、バッテリーやオルタネーターの検査機能も付属する。

【バッテリー充電器】オメガプロ・OP-BC02 2万9800円

 そして忘れてはいけないのが雪用ワイパー。PIAAの「シリコートスノーブレード」は一般的なスノーブレードに比べて、ブレード高を抑えて視界を確保。重量も軽くワイパーモーターの負担も小さい。

【雪用ワイパー】PIAA・シリコートスノーブレード 2088円~(※)

【番外コラム】雪道ドライブ後は下まわりを洗おう

 融雪剤の影響を受けやすいのはなんといっても下まわりだ。雪道を走った後などは、下まわりを水で流しておくといい。

 できればコイン洗車場にあるような高圧洗車ガンが使えると、より一層きれいに融雪剤を除去することができる。

 マフラーなどは塗装がないぶん、リスクも大きい。

ボディ下回りは意外に汚れている。融雪剤も付着するので高圧洗車機などで洗車したい

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