中国車は日本車を脅かすか
では、中国車はどうなのか? 2017年11月開催の広州モータショーを見学し、その足でとあるサーキットに行き、中国車のSUV3台、ミニバン1台に試乗した。
このSUV3台の中にはEVが1台。興味は今やEV先進国となった中国製EVの長安CS15V。ただし、このモデルは日産 リーフのようなEV専用車ではなくCS15というガソリンモデルをEV化したもの。日本でもジャストサイズだ。
フル充電で350kmの航続距離は、伊達ではなさそうで実用性は高そう。ただし、パワーは大したことないし、ブレーキ協調回生はしていない。そのあたりの技術力はまだ日本が上。しかし、ボディ剛性がありサスペンションはとてもスムーズに動く。中国は道路が悪いからこれは重要だ。
他2台のSUV、WEYとボルグヴァルトはミドルサイズのSUV。こちらはターボエンジンのレスポンスも良く直線番長的SUV。ボディやサスペンションも腰があり、かなり(車として)進んでいる。ただし、ハンドリングは鈍重さが目立つので、相対的に日本車にはまだ追いついていない印象だ。
韓国車急成長の背景に欧州メーカーの「人材」
では、何故このように日本車を脅かすようなモデルに特に韓国車は急成長しているのだろうか? それは、ヘッドハンティング。つまり、欧州の自動車メーカーから技術者が移籍していることが大きい。
もちろんそれだけではなく、製造設備を含めた自動車メーカーとしての技術レベルが急成長していることもある。特にKIA スティンガーは価格も安く、日本車にとっては脅威だ。
今のところスポーツセダンというジャンルだが、今後SUVでも同様の急成長する可能性は否定できません。中国車も、同様に価格勝負ができる可能性があり、中国国内だけでなく世界販売で成長する可能性を秘めている。
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