今や国産メーカーの多くが世界中で車を販売し、トヨタやホンダなど大規模なメーカーには、“日本では売っていない日本車”も存在する。
いっぽう、トヨタなどより小規模なスバルは、車種を自社の得意分野に絞り、世界で売っている車種も日本国内とほぼ同じ。
そのスバルが、特に強いのは米国だ。2017年に、9年連続過去最高販売台数を記録したという米国での販売ベスト5車は、日本でのベスト5と大幅に異なる顔ぶれに。
欧州の傾向も日本とは異なり、「最も売れているスバル車」は、日・欧・米ですべて違う車種なのだ。
文:ベストカーWeb編集部/写真:SUBARU
日本でのスバル販売台数ベスト5は?
まずは日本での販売台数トップ5車種を見ていこう。以下は2017年1-12月期の台数で、スバルが公表したデータ。
1位のインプレッサから、その派性車種で2位のXV、3位のレヴォーグまで日本での扱いやすさを意識したサイズのモデルが人気を集めていることがわかる。
それを象徴するように、大型化したスバルの代表車種、レガシィ(B4)は同期2277台とベスト5選外だ。
■スバル 2017年 年間販売台数【日本】
1位:インプレッサ(スポーツ、G4)/4万7271台
2位:XV/2万5705台
3位:レヴォーグ/2万3072台
4位:フォレスター/1万9937台
5位:WRX(S4、STI)/7541台
(スバル公表データより作成)
同じ2017年に、スバルが年間64万7956台を売り上げたのが米国だ。これは、日本国内販売の3倍超の数値でもある。以下、米国で売れているスバル車を見ていくと、日本での人気順とはかなり違う。販売台数規模の違いにも注目だ。
日本ではランク外の車が首位に!! スバル米国販売 ベスト5
■1位:アウトバック/18万8896台
堂々1位は、日本でベスト5選外となったアウトバック。日本におけるアウトバックの販売台数(7834台)と比べて、実に24倍もの売れっぷり!
北米仕様には水平対向6気筒エンジン搭載グレードも用意している。でも、このアウトバック、実は全世界で最も売れているスバル車ではありません。
■2位:フォレスター/17万7563台
続いて米国2位は、日本で4位に入ったSUVのフォレスター。こちらも17万台強のセールスを記録していて、アウトバックとともにスバルの世界販売を担う二枚看板車種といえるほど。
日本販売の約9倍となる売れっぷりだ。北米では日本仕様にはない2.5Lエンジン搭載車も販売されている。
■3位:クロストレック(XV)/11万138台
所変わって北米ではクロストレックの名で売られている、日本名XVが3位にランクイン。こちらは日米ともに支持を受けている1台と言えそう。
米国で売れているトップ3を見るとアウトバック、フォレスター、クロストレックと、クロスオーバーの人気が日本以上に強い。
■4位:インプレッサ/8万6043台
ここで、日本販売首位のインプレッサがランクイン。日本では“ベース”のインプレッサが、クロスオーバー仕様のXVより上位に入ったが、北米ではその力関係が逆転。
北米仕様も日本と同じく、5ドアハッチと4ドアセダンともにラインナップ。ただし、エンジンは2Lのみだ。
■5位:レガシィセダン/4万9837台
5位はスバルの代表的な車種のひとつ、レガシィがランクイン。実質的なワゴン版のアウトバックが、米国ナンバーワンセールスを記録しているのと比較すると、北米市場の需要がよくわかる。
北米仕様はアウトバック同様、水平対向6気筒エンジン搭載グレードもある。
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