納車2年待ちの大人気! ミツオカの「バディ」はなぜそれほどまでに支持されたのか!?

 光岡自動車初となるSUV『バディ』の予約受注が絶好調だ! なんと今からオーダーすると、生産は2022年の後半以降となるという。つまり最低2年待ちとなるというから驚く。そのため、2022年以降の納期短縮のために、生産体制を強化し、増産することが発表されている。

 発表とともに大きな脚光を浴びたバディの登場前夜となるティザーサイト立ち上げ時の反響や、現在の状況などを光岡自動車に取材。購入者層や人気仕様などの最新情報を凝縮してお届けしよう!

文/大音安弘
写真/MITSUOKA、編集部

【画像ギャラリー】蔵出し写真公開!! こだわりの相棒、 光岡自動車『バディ』の艶姿!!

■まさかのサーバーダウン!登場前から大人気

 光岡自動車初のSUV『バディ』は、1970~1980年代に活躍したアメリカンSUVのテイストを取り入れたデザインが特徴。ベース車には、トヨタ『RAV4』が使用されるため、オフロード走行にも適した本物志向のモデルでもある。

トヨタ『RAV4』をベースとする光岡自動車『バディ』。見る角度、注目する場所によって懐かしさも新しさも感じられる外観デザインだ

 今回、バディの取材には、光岡自動車の執行役員の渡部稔氏が対応してくれた。渡部氏は、光岡事業部事業部長と営業企画本部長を兼任する、まさにミツオカ車の開発・販売の両面をよく知る人物だ。

 バディの初公開は、光岡自動車公式サイト内に設けられたティザーサイトにて実施。初回となった2020年9月24日には、初のSUV投入とともに、ボンネットを上から見た写真1枚のみを公開。その際、第2弾の情報解禁が1カ月後となることも予告。この時点でも少しアクセス数が増えるなどの手応えはあったという。

 いよいよデザインが公開された2020年10月29日には、なんとサーバーダウンするほどのアクセスが集中。人気のSUVカテゴリーとあって、世間の関心も高かったようだ。

 そして、2020年11月26日の正式発表では、仕様と価格が公開されたこともあり、公式サイトが繋がりにくい状態に。もちろん予約も好調で、なんと発表2日後の2020年11月28日には、200台を突破。当初の生産計画では、2021年の50台と2022年からの150台という予定であったが、その分をたった2日で売り切ってしまったのだから驚かされる。

 そこで2022年以降から2倍となる年間300台の増産を決定した。渡部氏は「人気のSUVということもあり、生涯生産台数を光岡車としては多い、最低700台以上と決めていた。ただベース車のモデルチェンジなどの影響も考慮し、できる限り増産したいとは考えていた。そのため、量産化の決断は、200台を超えた2日目の時点で早急に行うことができた。それでも、正直、ここまでの受注スピードは想定外だった」と振り返る。

初期3年計画の販売数量をたった2日で売り切ってしまった『バディ』。光岡自動車としても生涯生産台数を上方修正したいと考えており、増産判断は200台売り切った2日目の時点で行えたという

 その勢いは当時の販売店の様子にも表れており、発表後の最初の週末には、朝一でディーラーに来店し、契約した人も多かったそう。また光岡自動車の麻布ショールームでは、まだ2台しかないバディを使った展示会を11月27日~29日に開催したが、遠方から実車確認に訪れる人も……。

 渡部氏も、大阪から実車確認に来店した顧客に出会ったという。その方は、色や仕様を確認し、その足で地元ディーラーに向かい、契約されたそうだ。また各地のディーラーへの問い合わせも多いが、カタログなどの資料請求も多く、こちらは何千件にも上っていると教えてくれた。まさにバディ旋風が巻き起こっている状況なのだ。

■意外と若い購入者たち

 そんなバディの購入者の平均年齢は、比較的に若い43歳。発売直後は、40代がトップだったが、現在は、30代が32%と最多。それに40代と50代が続く。

 意外だったのが20代で、12%にも上る。またアクティブシニアと呼ばれる60代以上は、8%と少なめ。やはり多人数で楽しめるクルマということも購買層に影響を与えているようだ。また販売地域は、東京都が19%、愛知県が12%、大阪府が11%と大都市を抱える地域が中心。これに9%の神奈川県が続く。残りは全国各地に散らばっているとのこと。購入者自身は、納期が長いこともあり、生活にゆとりのある医師や会社経営者、自営業者などが多いようだ。


表1:バディ購入者世代の割合

■やはりSUVらしい仕様が人気

 人気は、やはり4WDの上級モデル。ハイブリッドとガソリンの最上級グレードだけで、全体の44%を占める。ちなみに購入価格は、ハイブリッドの上級グレード「ハイブリッドDX」だと車両本体価格の約590万円に、約100万円相当のオプションが選ばれており、諸費用まで含めると700万円を超える。

 2番人気となるガソリン車の中間グレード「20DX」は、本体価格が50万円ほど安くなり、約530万円だが、こちらも100万円程度のオプションを選ぶ人が多いという。この予算だと国産上級SUVに加え、輸入車SUVでも幅広い選択肢があるだけに、購入者のバディへのこだわりを感じさせる。

表2:バディ受注グレードのトップ4

 高額なオプション代の理由のひとつがボディカラー。バディには、6色の標準色に加え、オプションのモノトーン6色と、2トーン6色が用意されている。その中でもオプションの2トーンの人気が高く、なんと全体の約35%を占める。そのオプション塗装代は、48万9000円。さらにクラシックな雰囲気を高めるオールテレインタイヤ&ビンテージホイールのセットが26.4万円となっており、これらを組み合わせるだけで、約75万円にもなる。

 渡部氏は、2トーン人気はバディを楽しく乗りたいという顧客の気持ちの表れだと分析する。実際、一人だけでなく、家族や恋人、仲間などと楽しめるSUVであることから、展示会にも家族連れや女性同伴の来場者が多く、彼女たちには2トーンカラーの人気が高く、その声も反映されているのではないかとのこと。女性からも前向きな支持を受けていることもバディ人気の秘密かもしれない。

表3:バディ受注色トップ4

■バディ人気の秘密は!?

 バディの販売好調の背景には、日本でも年間50万台を超えるSUV市場の大きさもひとつの要因といえる。しかし、それだけでは割高で長い納期となるバディを選ぶ理由には、ならないだろう。やはり幅広い世代に支持されるアメリカンヴィンテージの文化も影響も大きいと分析する。

本物のアメリカンヴィンテージ・カーは状態維持も大変だが、バディのメカは最新のトヨタ製。所有する上でのストレスフリーな関係も、このクルマの美点と言える

 昨今、雑貨や家具、住宅などでアメリアンヴィンテージスタイルのものの人気は高い。当然、そのスタイルを好む人たちは、アメ車にも憧れが強いはずだ。しかし、往年のアメリカンSUVは、ボディサイズに加え、故障などの維持の不安もある。

 またユーザーが必ずしもクルマに詳しいとも限らない。そこで見た目は当時のSUV風だが、中身は最新の国産車であるバディは絶好の存在に映ったに違いない。もちろん、国産車だから、普段も家族の足として活用できる。価格さえ納得できれば、これほどの選択はないのだろう。

 また光岡自動車創業50周年記念車として送り出された『ロックスター』からもわかるように、光岡のアメリカンスタイルは、アメリカンヴィンテージ好きのツボをしっかりと押さえている。もちろん、彼らも本物志向は強いと思われるが、修理に悩まされたら、自分の予定を犠牲にすることにも成りかねない。だからこそ、自分の生活スタイルを豊かにしてくれるクラシックスタイルのバディが支持されるのだろう。

 自分の描くライフスタイルを満喫するためのよき相棒となると期待されている。それだけに2021年に、バディを街角で見かけるようになれば、さらなる人気に繋がるかもしれない。

1960年代のマッスルカーを彷彿とさせるデザインが目を引く『ロックスター』。オリジナルで製造されたように見えるが、ベースはマツダ『ロードスター』だ。すでに製造予定分は完売している

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