地味だけど意外に良い!? 売れてないほうの「同門車」 密かな魅力

■存在は地味でも決して負けてない!? インプレッサG4

インプレッサ G4/2020年11月販売台数:236台(インプレッサスポーツ:同1289台)
インプレッサ G4/2020年11月販売台数:236台(インプレッサスポーツ:同1289台)

 これまたG4(セダン)は、超絶地味な存在です。販売台数もスポーツの4分の1以下。XVまで含めれば、インプレッサ系の販売の10分の1にも達しておりません!

 でもね、少なくともスポーツとの比較で言えば、G4は決して負けてない。マツダ3ファストバックと違って、インプレッサスポーツってそんなにスタイリッシュじゃないでしょ? XVはカッコイイけど、スポーツは充分地味。つまり中途半端なんですよ!

 だったら、さらに地味なG4のほうがシブイ! そういう評価はできる。トランクがくっついてるぶん、ラゲッジだって広いし。いまどきこういう小型セダン自体貴重だしネ!

 G4なら、かつてWRCで大暴れした初代や2代目インプレッサWRXも彷彿とさせる……ことはないか、地味すぎて。

■販売はパッソの5分の1!? ダイハツ ブーン

ダイハツ ブーン/2020年11月販売台数:245台(トヨタ パッソ/同2542台)※写真はブーン「スタイル」
ダイハツ ブーン/2020年11月販売台数:245台(トヨタ パッソ/同2542台)※写真はブーン「スタイル」

 トヨタ パッソとダイハツ ブーンの2台、ダイハツが開発を担当し、メカは同じ。違うのはほぼ外観だけだが、それもあんまり違いがない。

 オシャレ系のパッソ「モーダ」とブーン「シルク」もほとんど同じ。かつて存在したスポーツモデルは皆無ゆえ、カーマニアでも、この2台を瞬時に見分けるほど深い関心を抱いている者は少なかろう……。

 しかし、ダイハツブーンには隠しダマがある。それは「スタイル」というモデルだ!

 パッソ:ブーンの販売台数は約5:1。そんな圧倒的な劣勢下にあるブーンが、あえてもう1種類別の顔を用意しているというだけで、「アッパレ!」と言いたくなるじゃないか!

 しかもその「スタイル」の顔が、リスさんみたいでとってもカワイイ! さすがムーブラテでカワイイカーという日本独自の文化を開拓したダイハツだけのことはある! ダイハツには意地があるのだろう。そこを評価したい! 買わないけど。

■大ヒットライズと差別化! ダイハツ ロッキー

ダイハツ ロッキー/2020年11月販売台数:1400台(トヨタ ライズ:同1万627台)
ダイハツ ロッキー/2020年11月販売台数:1400台(トヨタ ライズ:同1万627台)

 これもパッソ/ブーンとまったく同じ構図で、ダイハツが開発したものの、販売台数は大差でライズが上回っている。だいたい4:1つー感じです。

 この2台もメカは同じ。ただ、フロントフェイスは明らかに違う。ライズがミニRAV4なのに対して、ロッキーのこの顔は……。

 アウディです!

 六角形のシングルフレームグリルと、直線基調のちょい吊り目ヘッドライトの組み合わせ。これは間違いなくアウディだ! アウディのセダン系の顔を上下に引き伸ばした感じか?

 RAV4の人気は凄まじく、その縮小版たるライズのデザインも悪くないが、敵がアウディとなると、さすがにブランド力には差がある。いやね、ロッキーを見てアウディと間違う人はいないと思いますが、乗っている本人が「これはアウディだ!」と思い込むことは不可能ではないだろう。

 思えば、現行ミライースのボディに、キリリと立つエッジ群を最初に見た時、「ダイハツはアウディの生産技術に追いついた!」と思ったものだ。ダイハツは決してアウディに負けてない!

 ……と、言えなくもない。

■日産にはない強烈デザイン! 三菱eKクロス

三菱 eKワゴン、eKクロス/2020年11月販売台数:1119台(日産 デイズ:同5427台) ※写真はeKクロス
三菱 eKワゴン、eKクロス/2020年11月販売台数:1119台(日産 デイズ:同5427台) ※写真はeKクロス

 こちらの同門もメカは同じ。販売台数はというと、販売力の差がストレートに出て、だいたい4:1となっている。

 しかし、野次馬カーマニアにとっては、販売力はカンケーない。日産だろうが三菱だろうが、メカが同じなら見た目の勝負である。そして、その勝負は、明らかにeKクロスの勝ちなのだ!

 デイズのデザインも悪くない。いやむしろシンプル&エレガントでかなり秀逸だ。ただしパンチはないし、記憶に残るほどステキでもない。

 その点eKクロスのデザインの強烈さは、夢に見てうなされるほどである。登場当初は、カーマニアの話題を独占し、eKクロスは絶世のドブスかそれとも個性派美人か? という大論争が繰り広げられた。いや、個性派美人だと言う人はいなかったな……。

 まあどっちでもいいわけですが、登場から約2年が経ち、eKクロスを非難する声はすっかり消えております! みんな目が慣れたんです! そして個性だけが際立っております! この同門対決、どう考えてもeKクロスの勝利にオワタのですよ! 

 その割に販売台数の比率は、前型からピクリとも動かなかった。すべては野次馬カーマニアのタワゴトだったんですね……。涙。

【画像ギャラリー】「売れてるほう」の写真もあり! 目立たないけどいい味出してる「じゃないほう」のクルマを見る!

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