クルマを維持していくうえで大きな出費を伴うのが車検です。乗用車(普通・小型、軽)の場合は、初度登録後最初の車検が3年後で、その先は2年ごと。商用車の場合は初度登録後最初の車検が2年後、その先は、普通・小型車が1年ごと、軽自動車が2年ごとです。
商用車(4ナンバー、1ナンバー)というとトラックやダンプなどを想像しがちですが、ハイエースのバンやプロボックスのバンなども商用車に含まれます。
8ナンバー登録したキャンピングカーは、初回から2年ごとの車検となります。
その車検ですが、法定費用はどこでも同じなのに、安いところもあれば高いところもあります。業者が不当に利益をむさぼっているだけなのでしょうか? それとも高い安いの差がつく正当な理由があるのでしょうか?
価格差の要因、安い車検を有効活用する方法、車検代を節約する方法などについて考察していきます。
文/諸星陽一
写真/TOYOTA、NISSAN、HONDA、SUZUKI、DAIHATSU、平野学、ベストカー編集部、ベストカーWeb編集部、Adobe Stock(buritora-stock.adobe.com)
【画像ギャラリー】乗用車と商用車だけの違いではない!! ナンバーによって違う車検期間をくまなくチェック
■車検はクルマが正常な状態にあるか検査
ところで車検とは何でしょう? 車検のことをディーラーにクルマをあずけて、点検整備して、オイルや消耗品、不具合のある部品(もしくは不具合の出そうな部品)を交換すること……と思っている人もいるかも知れませんが、それは違います。
車検はクルマが正常な状態かどうかを確認して検査することです。
本来は国土交通省管轄の運輸支局や自動車検査登録事務所(軽自動車の場合は軽自動車検査協会)で行いますが、世の中に走っているクルマすべてがこうした公的機関に集まってしまうと、さばききれなくなるのは明白。
そこで、民間でも車検を行える設備を備えた自動車整備工場を「指定整備工場」として認可して、車検が行えるようになっています。指定整備工場は民間車検場と呼ばれることもあります。
この先は、国土交通省管轄の運輸支局、自動車検査登録事務所、軽自動車検査協会を公的車検場、指定整備工場を民間車検場という表現で原稿を進めます。
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