あぁ懐かしのユニークなニックネームで呼ばれたクルマたち

■トヨタ 3代目マークII 『ブタ目』

 ジャガーを思い出させるところもある丸形二灯ヘッドライトに由来したニックネーム。

 マークIIは、2代目モデルあたりからスカイラインも意識し始めていたが、日産 スカイラインの牙城を崩すのはだいぶ先のことだった。

意識しているのは『XJ6』だろうか
意識しているのは『XJ6』だろうか

■トヨタ 初代エスティマ 『ビッグエッグ』

 シルエットが卵を思わせるところがあったのもあり「天才タマゴ」というキャッチコピーが使われたのに加え、初代エスティマが登場した1990年は東京ドームがまだ開業したばかりで、この東京ドームが「ビッグエッグ」という愛称が付いていたことも影響していると思われる。

助手席下にエンジンを押し込むというキャブオーバー車的なレイアウトを取り、意外なほどハンドリングがよかった
助手席下にエンジンを押し込むというキャブオーバー車的なレイアウトを取り、意外なほどハンドリングがよかった

■日産 初代ブルーバード 『柿の種』

 小型で縦長のテールランプの形状が「柿の種」を思わせるものだったことに由来したもの。初代ブルーバードは、当時日産がイギリスのオースチンと提携を結んでいたこともあり、イギリス車を手本にして開発された部分も多々あった。

世代を重ねる中で、さまざまな活躍をする『ブルーバード』だが、1歩目は欧州リスペクトから始まったようだ
世代を重ねる中で、さまざまな活躍をする『ブルーバード』だが、1歩目は欧州リスペクトから始まったようだ

■日産 2代目スカイラインGT 『羊の革を被った狼』

 1965年の第二回日本グランプリに参戦したスカイラインGTが短時間ながら強敵ポルシェ904を抜き、グランドスタンドを先頭で通過した。この時に生まれたニックネームが「羊の皮を被った狼」で、これを考えたのは当時新聞記者だった自動車ジャーナリストの三本和彦氏。しかしながら、プリンス自動車からはひどく怒られたそうだ。

これは実用性と走りの性能を両立しつつ、それを主張しない大人なクルマ達を指して使われることの多い表現だが、当初作り手側の印象はよくなかったようだ
これは実用性と走りの性能を両立しつつ、それを主張しない大人なクルマ達を指して使われることの多い表現だが、当初作り手側の印象はよくなかったようだ

■日産 2代目ブルーバード 『銭ブル』

 アニメ「ルパン三世」の映画「カリオストロの城」で、ルパン一味を追いかける銭形警部が2代目ブルーバードのパトカーに乗っていたことに由来する愛称。

 ルパン三世は、主人公のルパンが乗る、ベンツ SSKやフィアット500、ミニクーパーなど、クルマの存在感もそれなりに強い作品だった。

3代目でドラマ 西部警察に出演したことが有名だが、実は2代目ですでに映画デビューしていた
3代目でドラマ 西部警察に出演したことが有名だが、実は2代目ですでに映画デビューしていた

■日産 4代目ブルーバード 『サメブル』

 6気筒エンジン搭載車のフロント周りのデザインが「サメ」を思い出させるところがあったことに由来する。

 4代目ブルーバードは、力作だった3代目ブルーバードに比べると想定より販売が振るわなかった影響もあり、6気筒エンジンの搭載をはじめ、妙に上級志向となった。ブルーバードは、次の5代目モデルもいまひとつ振るわず、低迷がしばらく続いた。

同じ4代目『ブルーバード』の中でも、写真の「2000GT-X」は特にラグジュアリーな外観をしている
同じ4代目『ブルーバード』の中でも、写真の「2000GT-X」は特にラグジュアリーな外観をしている

■日産 2代目ローレル2ドアハードトップ 『ブタケツ』『棺桶』

「ブタケツ」はリア周りのエクステリアデザイン、「棺桶」は2ドアハードトップのリアシートに座った際の強い閉所感に由来したニックネーム。ローレルはこの2代目モデルからスカイラインの兄弟車(2代目ローレルの時は4代目スカイライン)となった。

ちなみにセダンは、特徴的なフロントマスクから『ガメラ』とも呼ばれた
ちなみにセダンは、特徴的なフロントマスクから『ガメラ』とも呼ばれた

■日産 GT-R 『ゴジラ』(海外でのニックネーム)

 現行型GT-Rが登場する以前の、スカイラインGT-Rとして最後のGT-RであるR34型あたりから海外では「ゴジラ」と呼ばれていた。これは4人が乗れる武骨なスタイルながら速くて、強いことに由来したもの。GT-Rのコンセプトのひとつである「速いハコ」を実にうまく表現したニックネームだ。

クルマの愛称は見た目が由来で付けられることが多いが、『GT-R』の系譜となるとその限りではない。「羊の皮を被った狼」もそうだが、その存在にそのものに魅力があるのだろう
クルマの愛称は見た目が由来で付けられることが多いが、『GT-R』の系譜となるとその限りではない。「羊の皮を被った狼」もそうだが、その存在にそのものに魅力があるのだろう

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