「脱内燃機関」への3つの課題! 水野和敏が激論!! 冷静に考えようクルマの電動化

■まとめ

 最後に技術的な話をしよう。

 冒頭、EVの技術が進化していない点を指摘したが、モーターの効率は8000rpmあたりが限界点。しかし現在のEVは1万2000~1万5000rpmもモーターを回している。バッテリーもモーターも発熱するためガソリン車並みのラジエターで冷却している。この冷却はエネルギーの無駄な使い捨て。

モーターは高回転になればなるほど、高調波や渦電流による鉄損が増加し、効率が落ちる。全車速での性能/効率を最大化したいなら、多段ギア化は必須だ
モーターは高回転になればなるほど、高調波や渦電流による鉄損が増加し、効率が落ちる。全車速での性能/効率を最大化したいなら、多段ギア化は必須だ

 ガソリン車は変速ギアがあるから60L程度のガソリンで何百kmも走れる。EVでも変速ギアとの組み合わせは必須。効率のいい回転域でモーターを使えば電気消費量は減らせる。バッテリーは小さく、充電量も少なく、車体も軽く、音や冷却も少なくできる。

 今のようにバッテリーを大きくする走行性能の向上はやめ、消費電力の削減を徹底してほしい。ここにこそ、本当の電動化推進がある。

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