東日本大震災から10年 もし運転中に地震が発生したらどう対処すべきか?

■震災発生後にクルマが役立つことは多い

 また震災などの災害時にはその瞬間だけでなく、復旧時までをどう過ごすかも大事だ。クルマを路上などに放置したら、後日引き取りに行くことになる。それは放置車両が違法行為、迷惑行為であるだけでなく、自宅にクルマがあることが、さまざまな面で役立つからだ。

大地震後は交通網の損害も甚大である。道路も緊急車両や災害復旧作業車両<br>の走行が最優先であり、自家用車の使用は控えよう (namning@Adobe Stock)
大地震後は交通網の損害も甚大である。道路も緊急車両や災害復旧作業車両
の走行が最優先であり、自家用車の使用は控えよう (namning@Adobe Stock)

 震災の状況にもよるが、計画停電なども再び起こることも有り得る。そうした場合、クルマは電気を作ることもできるし、冷暖房を備えた個室としても活用できる。

 燃料不足の不安解消のためには、移動には自転車も併用することを勧めたい。筆者は東日本大震災時、ガソリンスタンドでの給油待ちで大渋滞に巻き込まれることは一度もなかった。それは日頃から自転車を移動の手段に併用していることが大きい。

 震災時には、何かとストレスを感じることが少なくない。今回のコロナ禍による素ごもり生活もそれに近いモノがあるが、いかにストレスなく制限ある環境で生活を送れるかは大事なことだ。

■震災時のためには備えと日頃の考え方が大事

 結局のところ、普段漫然と運転しているドライバーは、突然の変化にも対応することができず、大地震発生時もそのまま走り続けてしまい、車体が不安定になって対向車やガードレールに接触するような事故を起こしてしまうことになる可能性が高い。これはすぐにでも考え方を改めたほうがいい。

 また誰もが殺到する幹線道路や橋などに向かってしまい、大渋滞に遭いながらも、何時間も渋滞の中で過ごす。こうした行動でも、自分さえ納得していれば問題ないと思うかも知れないが、津波や余震は自分の都合に合わせてくれるようなことはないのだ。

 例えば、もし震災時に大渋滞にハマっている場合でも、橋を渡れば徒歩30分程度で自宅に戻れる、というのであれば、一度邪魔にならない場所にクルマを駐車して徒歩で自宅や避難所まで向かい、後日クルマを引き取りに行ったほうが、はるかに安全で早く帰宅できる。

 震災発生時はスマホやクルマのラジオなどで常に情報を手に入れて、安全を最優先で移動する。その方法は臨機応変に考えることを心がけたい。

【画像ギャラリー】地震だ !! 運転中に発生した時にすべき事まとめ

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