■乗り心地の良い車は「目線がブレない」
さて、路面のことを説明したので、乗り心地について考察していきましょう。
私の場合は『目線がブレない』、いわゆるサスペンションから上(=バネ上)が、路面の入力があっても揺れないクルマを乗り心地が良い車と言っています。なぜなら目線が動くことは、身体動くこととイコールであり、安全に運転することを阻害する要因のひとつと考えているからです。
身近で最もわかりやすい例えを挙げるのであればスキーのモーグルではないでしょうか。
雪で作られたコブの斜面を早く安定して滑るこの競技、私は個人的に究極のサスペンション性能を体現していると思います。
上半身や目線は一定のまま、腰から下ですべて吸収しています。仮にモーグル選手たちを車に例えるのであれば、究極の乗り心地性能と言えます。車でいうと腰から下をサスペンションで腰から上の体幹の強さをボディ剛性に例えることができます。
いくらサスペンションが良くてもボディの剛性がなければ減衰しないので、筆者はボディ剛性とサスペンションの減衰のバランスが取れている車ほど乗り心地の性能が良いと考えています。
ドイツなどのアウトバーンで200km/h近いスピードで走っていたら、いくらサスペンションが良くてもボディが捻じれた段階でまっすぐ走れませんからね。
日本だと路面が綺麗で、海外の路面を走行しているときのような乗り心地のバランスを顕著に感じることができないかもしれませんが、高速道路や直線的な路面を走行しているときに、自分の目線が揺れているか否かに意識をしてみると乗り心地の良い車と悪い車を判断できるかもしれません。
さらに見極める“コツ”は、スピードが出ていても速度感を感じないクルマが乗り心地の良い車です!
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