■自動レーンチェンジ機能
メルセデス・ベンツの各車、レヴォーグのアイサイトX、スカイラインのプロパイロット2.0といった高性能な運転支援システムを装備しているモデルは、ドアミラーの死角になりやすい斜め後方を監視するブラインドスポットモニタリングなどと呼ばれる装備を採用する。
この機能を利用して高速道路を中心にドライバーがウインカーを出し、後方の安全が確認できると自動でレーンチェンジを行ってくれる機能も備えている。
この機能は確かに見事なレーンチェンジを見せてくれるのだが、クルマがやることだけにユックリとしたレーンチェンジとなることもある。
さすがにレーンチェンジの際にはドライバーもクルマ任せではなく後方確認をする点も考えると、現時点では自動レーンチェンジ機能まではお節介とは言わないにせよ必要性は薄いのではないだろうか。
近くにクルマがいる際には誤ってレーンチェンジしてしまうのを防ぐ機能を普及させれば十分にも思う。ただ、将来的に自動運転が普及したときには必須の機能になるに違いない。
■備え付けのモニターをカーナビなどに使える機能は本当に有難いのか?
三菱 エクリプスクロスが火付け役となった「スマートフォンを車両備え付けのモニターに接続することで、カーナビなどとしても使える機能」は、トヨタ車(トヨタ車の場合はディスプレイオーディオ)や輸入車でも増え始めている。
この種の機能のメリットを考えてみると、まずダッシュボードの形状などによりDINサイズのカーナビの対応が難しい輸入車では、DINサイズのカーナビに対応するコストなどを考えれば、メリットは非常に大きい。
しかし、日本車の場合は「スマートフォンの地図よりカーナビの地図のほうが好き(スマートフォンなら新しい道が即反映されるなどのメリットもあるにせよ)」、「スマートフォンとの接続がよく分からない、面倒」という層も少なくない。
そのためトヨタ車ではこの種の機能が付いていても、6万6000円からとなるカーナビ機能を加えるというユーザーもそれなりにいるようで、実際筆者が買ったGRヤリスも最近筆者の叔母が買ったヤリスハイブリッドもカーナビ機能も加えている。
もう1つこの種の機能で困るのがCDで、現在CDを使っている人がどのくらいいるのかは別にして、懸念事項としている人はそれなりにいるようだ。
なお、GRヤリスではCDを加えることは不可、5ドアのヤリスはディーラーオプションでCDプレーヤーを加えるのは可能だ。ただ5ドアのヤリスの場合はチェンジャーではないものを助手席下に装着するタイプで、価格は4万1250円と高い。
ということを総合すると、輸出などの事情もあるにせよ「今まで同様に2DINのスペースを用意し、ナビはCD付もある市販品を選べるほうが良かったのでは」という意見も成り立ち、この種の機能がお節介装備にならないかちょっと不安だ。
■今後の発展を期待したい便利装備
●「ハイ! メルセデス」などの音声入力機能
BMWにも付くこの種の機能は、今のところドライバーとの相性などにより感じ方が異なるところも大きいように思う。
筆者の経験ではベンツのものは最初のAクラスでは意図が伝わりやすかったが、最近使ったEクラスのものなどはいまひとつ、BMWのものは比較的的中率が高い。
筆者のGRヤリスのものはナビの目的地入力だけだが、的中率70%という印象だ。今後エアコンやオーディオなどの操作系も含め、性能が向上し、的中率が100%に近くなると、当たり前の装備になる日も遠くないのではないだろうか。
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