W123は「世界で最高の実用車」
みなさんの記憶にも残っているであろう、こうしたヒットモデルの先行開発車だった「W123」には、必然的に当時のダイムラーAGやサプライヤーが持つ最新技術が惜しみなく注がれ、「W124」「W201」にも受け継がれています。
このようなこともあって「W123」シリーズは、「世界で最高の実用車」と賞賛されるほど頑丈かつサービス性に優れたクルマとして世界中で人気を博し、累計約270万台が生産されました。
ボクが「乗るなら今しかない」という思いで手に入れたのは、1985年式の「230E(セダン)」で、日本向けの最終生産車です(本国は1986年まで後継の「W124」と並行生産)。
一番ベーシックなグレードですが、みなさんご存じのように、とくに輸入車の最終年次はベースグレードでも豪華仕様が多く、ボクの「230E」にも上級モデルと同じウッドパネルや数々の上級装備が装着されています。
みなさんも今後、クルマを探す際には、値段や走行距離だけでなく、このように最終生産年のクルマを探してみることをお勧めします。
■W123シリーズのモデル別生産台数【出典:Daimler AG】
■W123オーナー4人に集まっていただきました!
さて、いざ旧車に乗ろうとした場合、一度は聞いてみたいのがオーナーの本音ではないでしょうか。さっそくW123のオーナーに声をかけ、ある日曜日の早朝に集まってもらいました。
まず最初にチャイナブルーの「280TE」でやってきたのは、「仕事に行く前に来ました!」と見るからにサーファーな鈴木さん。複数台数所有しているとのことですが、「この280TEは趣味のサーフィンのため」とのこと。
ボクの古い記憶でも、湘南などのシーショアには空冷VW、S123、ボルボ240ワゴンなど絵になるクルマをよく見かけました。鈴木さんは、今でもそのカッコいい憧れのサーフィンライフを楽しみ続けています。羨ましいですね。
続いてアンスラサイト(グレー)メタリックの「280TE」で駆けつけてくれたのは、今回、所有歴が19年と一番長い伊藤さんだ。
「キャンプやアウトドアを楽しむためにステーションワゴンを探してました」。さらに「280TEは子供が生まれた記念に購入しました」と、はちきれんばかりの笑顔。思わず心がほっこりしました。
本当はTDT(ターボディーゼル)を探していたらしいですが、都内在住の伊藤さんにとっては、今となってみれば、首都圏のディーゼル車乗り入れ規制があるため、このガソリン仕様の「280TE」にして大正解だったのではないでしょうか。
続いてこの年代らしい鮮やかなイエローの「300TD」。「この色が好きで塗り替えちゃいました」とオーナーの石島さん。後でわかるのですが、実はこの個体、とんでもないサプライズがあったのでした(後述します)。
最後に到着したのは、お揃いの革ジャンでバッチリ決めた丸山さん親子。丸山さんは、これぞ旧車の醍醐味と言えるストーリーを持つ「300TDT」を今年の1月に譲り受けたばかりとのこと。
ここまで4台、すべてステーションワゴン! この他にもキャンピングトレーラーを曳く「230E(セダン)」や「280CE(クーペ)」のオーナーも参加したいとのことだったのですが、あいにく日程が合わず、今回はボクの「230E」と4台の「S123」の合計5台の「123オフ会」が始まりました。
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