長距離運転の敵「腰痛」を和らげる3つのコツとそれでも痛くなる人の対処法


 日本の物流を支えてくれている、トラック運転手。日々私たちが不自由なく生活できるのは、トラック運転手の方々のご苦労があってこそ。本当にありがたいことです。

 そんなトラック運転手の方を始めとした、長距離ドライバーの多くが抱える職業病といえば「腰痛」。長時間座りっぱなしでの運転からの荷物の積み下ろし作業と、ちょっと考えるだけで、腰に負担がかかることばかり。腰痛が悪化すると、仕事が続けられなくなるだけでなく、最悪の場合、歩行困難に陥るなど、生活にかなりの支障が出てしまいます。

 筆者も腰痛持ち。コロナ禍以前から、たまに痛くなったりしていましたが、コロナ禍で外出が減り、自宅で毎日パソコンに向かって原稿を書く日がつづき、さらに悪化。腰痛がしんどいときは、立った状態でパソコンを操作して、原稿を書くこともあります。

 しかし、こちらも大事な仕事である運転時はどうすることもできないため、毎度、どうしたものかと悩んでいました。

 実は、筆者の弟は、カイロプラクティックの施術をする「カイロプラクター」をしており、度々施術をしてもらったり、アドバイスをもらったりしています。今回は、長距離運転時に腰痛を和らげる方法について、吉川(弟)先生に取材した内容をご紹介していきます。

文:吉川賢一
アイキャッチ写真:AdobeStock_dream@do
写真:Adobe Stock、イラストAC、ベストカーWEB編集部

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腰痛がおきる原因は「血行不良」

 吉川(弟)先生によると、長時間運転による腰痛の原因としては、例えば、シートの形が身体に合っていなかったり(体型が合わない)、座り方がよくなかったり(適切なドラポジで座っていない)、シートの調節ができていない(自分に合うドラポジが分からない)などが考えられるそう。こうした腰痛はすべて、「血行不良」が要因、とのこと。

 立っているときには両足へと分散されていた上半身の重みが、座っている姿勢だと腰にかかります。しかも、運転中は身体が拘束されているので、体重がそのままシートに触れている身体の部位にかかって血流が悪くなります。その結果、血液中に老廃物がたまり、それらが神経を圧迫することで腰痛が発生してしまうのです。

運転中は身体が拘束されており、体重が一点に集中し、血流が悪くなる その結果老廃物が溜まり、それらが神経を圧迫することで腰痛を引き起こしてしまう(写真:AdobeStock_logo3in1)

 筆者のように座り仕事ばかりで運動不足の方や、ご高齢で腰まわりの筋力が衰えている方であるほど、腰痛が慢性化してしまう傾向があるようです。吉川(弟)先生によると、「背骨を意識した座り方」で予防できる、とのこと。

「楽な姿勢」と聞くと猫背なポーズをイメージする方が多いが、カイロプラクティックの考え方では、それは大きな間違いだという(写真:写真AC_なのなのな)

「良い姿勢」は、背骨全体が大きなS字を描いたフォルム

 人の背骨は、頭からお尻にかけて、頚椎(首まわり)、胸椎(肋骨の後ろ側)、腰椎(腰の周り)、仙骨(腰の下からお尻にかけて)と、複数の骨が合わさってできています。その周囲に付いた筋肉が姿勢を保つ役割をしており、運動不足や加齢で筋肉が衰えると、背中が丸まり、姿勢が崩れていきます。

 吉川(弟)先生によると、「良い姿勢」は、背骨全体が大きなS字を描いたフォルムのこと。特に、胸を張った状態で、仙骨よりも腰椎が前側に来るような姿勢が最も良いとされているそう。スマホやパソコンを使用していると、どうしても猫背気味になり、この理想の姿勢から遠ざかっていきます。

 椅子やクルマのシートに座っているときにも、立ち姿勢のときの「理想の背骨のライン」に近づけるよう、座り方に注意する必要があるそうです。

人の背骨は、頭からお尻にかけて、頚椎(首まわり)、胸椎(肋骨の後ろ側)、腰椎(腰の周り)、仙骨(腰の下からお尻にかけて)と、複数の骨が合わさってできている(写真:写真AC_鈴木)

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