■ランボルギーニ アヴェンタドールSVJ
ニュルブルクリンク(北コース)のラップタイムで市販車最速となる6分44秒97を打ち立てた。
AWDで0~100km/h加速は2.8秒。そのパワーはチタン製インテークバルブなどの採用により6.5L V12で770ps/8500rpm:720Nm/6750rpm。乾燥車重はモノコックを含めたフルカーボンゆえの1525㎏。パワーウエイトレシオはなんと2.0を切る1.98㎏/hp。
凄まじいのは0~200km/h加速が8.6秒で0~300km/h加速は24.0秒なのだ。トランスミッションは乾式ダブルプレートクラッチの7速。よくあるツインクラッチ式ではない。シンプルなシングル式だ。
このため、シフトショックは若干大きい。それでもこの加速タイムを記録するのだからパフォーマーとして強烈だ。前後荷重配分も43:57と理想的。
このマシンに試乗したのはポルトガルのエストリルサーキット。過去にF1スペインGPが開催されたサーキットだ。どのギアでも一気に9000rpmまで引っ張るエンジンの音質と力強さ。自然吸気ゆえに低中速域でもしっかりとトルクが厚い。
V12マルチシリンダーの特徴はエンジンブレーキが強く効くこと。アクセルON/OFFでコーナリングをデザインするのがとても楽しかった。
■マツダ RX-8
654cc×2ローター。ロータリーエンジンの驚きは高回転域までまるでモーターのようにストレスなく回ること。
1970年代のサバンナRX3やカペラ・ロータリーのステアリングを握ったこともあるので、あの当時7000rpmを超えてもどこまでも回りそうな青天井なエンジンは他になかった。レシプロエンジンでは5000rpmを超えると勢いが落ちる。高回転をもっと回したいのにエンジンが嫌がる。
そんななかにロータリーの衝撃は素晴らしかった。どんどん進化し、FD型なんて名車もあった。
RX-8は13B型エンジンを大きく進化させ自然吸気で9000rpmという高回転型。発表前にオートポリスで試乗したけれども、どこまでもスムーズで軽やかなエンジンフィール。独特のロータリー音が心地よい。
出力軸がエンジン中央にあるので、MX-30(EV)のレンジエクステンダー発電用小型エンジンとして再デビュー予定だ。
■ホンダ S2000
コイツも9000rpm! 2.0L直4自然吸気エンジンでとにかく高回転型。初めて試乗した時、下のトルクが薄いので、そのことにも驚いたけど、とにかくホンダらしい個性的なエンジンだ。
何がホンダらしいかというと、低回転を犠牲にしてでも高回転を抜けるような気持ちの良いエンジンに仕上げていること。オープンロードスターなのだから、トップを開けてストレスのない加速と同時に高回転域のホンダらしいエンジン音を聴かせる。
カムシャフトのノイズがまるでリズムを刻んでいるかのよう。下(低回転)がなくったってぜんぜん平気!真冬の明け方、いっぱい着込んでオープンにして一人表参道を走ったけど、脳内活性ホルモンがドバッ!と出るような、健康にしてくれるクルマです。
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