■2007年に登場以降毎年改良され、常に走りの質を高めていた
そして、IS Fはデビュー後に次のような改良が実施された。
まず、2008年9月に一部改良を行い、センタークラスターを意匠変更するとともに、センタークラスターやドアグリップ&センターコンソール加飾部をブラックメタリックへと色を変更した。
2009年8月の一部改良では、優れた操縦性、走行安定性と高いトラクション性能を発揮するトルセンLSDを標準装備とした。さらにステアリングホイール、19インチ鍛造アルミホイールの意匠を変更。標準装備のHDDナビゲーションに通信で地図更新が行える「マップオンデマンド」機能などを追加した。
そして2011年8月に行った一部改良では、運転する楽しさを追求し、優れた操縦安定性・走行安定性を発揮する新ショックアブソーンバーの採用に加えて、コイルスプリングやバウンドストッパーなどサスペンションチューニングを最適化している。また、ヘッドライトにL字型のポジションランプを採用した。
2013年9月に一部改良を行い、フロントのフォグランプをLEDタイプへの変更したのをはじめ、カーボン製リアスポイラーの採用。また、スポーツシート全席のヘッドレストに“F”ロゴを立体的に表現したエンボス加工を施している。
加えて、同時に設定された特別仕様車の「ダイナミックスポーツチューニング」はエンジンのピストンなどの部品のフリクション低減をはじめ、組み立てを行う時にバランス取りを行い、最高出力7psアップと滑らかな回転フィールを実現している。さらに、ボディ開口部に新しい接着技術を採用することで、ボディ剛性を向上させている。
■初期モデルは、登場から10年以上経過。気になる中古車事情をチェック !!
それではレクサスIS Fの最新の中古車事情を見てみよう。
現在、レクサスIS Fの中古車の流通台数は約58台。3カ月前の2020年12月当時も約58台だったが、その後年明けに一時約70台まで増加した。しかし3月に入ると減少に転じて58台まで減っている。
約2年前の2019年5月当時の流通台数が約80台だったので、減少傾向となっているのは間違いない。
続いては平均価格の推移だ。3カ月前は約240万円で、その後流通台数の増加とともに平均価格も約250万円まで上昇。しかし3月に入り値落ち傾向となり、3カ月前とほぼ同じ約240万円まで値を戻している。
約2年前の平均価格も約248万円となっているので、IS Fの中古車の平均価格はこの240万〜250万円付近で下げ止まりとなっているのだ。現在の価格帯は約148万〜約460万円と非常に幅広い。
■今、IS Fの中古車はとてもバリュー感のあるモデルだ!
そして中古車の年式による分布を見ると、2007年〜2011年までの前期型が約48台と圧倒的に多く、L字型のポジションランプが付いた後期型は約10台しかない。
中古車のグレードはすべて標準車のみで、以前は流通していたブレイジングテラコッタインテリアや、ダイナミックスポーツチューニングといった特別仕様車の流通はなくなっている。
流通台数の少ない後期型が高価格帯に集中しているが、前期型でも走行距離が1.2万kmという走行距離の少ない中古車は400万円オーバーとなっている。ボディカラーはパールホワイトが多く、次いでIS Fのイメージカラーであるブルーとなっている。
200万円以下の中古車では走行距離が10万kmオーバーとなっているが、もともとしっかりと作られているクルマなので、メンテナンスさえしっかり行われていれば神経質になる必要はない。
同じ5L V8エンジンを搭載したRC FやGS Fの中古車相場はまだ高水準なので、200万円以下でも大排気量自然吸気エンジンをお手軽に楽しめ、本革シートなど豪華装備が充実した中古車のIS Fは相当バリュー感が高いモデルといえる。
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