■ティザーキャンペーンは新型車への注目を一気に集める
車両の概要や価格を明らかにする「発表」と、納車を伴うその後の「発売」に時間差が生じる理由も同じだ。予約受注の後、正式な発表を行ってホームページなどに価格を含めた詳細な情報を掲載すれば、予約受注とは違う新規顧客が来店する。
この販売動向も見極めたうえで、納車を伴う本格的な発売に踏み切れば、需要予測をさらに誤りにくい。
そして早めに受注すれば、生産開始後に効率よく納車を開始できる。見込み違いが発生しないことも含めて、ティザーキャンペーンはメーカーの効率を向上させる。
このほか「発売から1カ月で2万台を受注」などと、高人気を訴求できるメリットもある。実際にはティザーキャンペーンの期間も含まれるから、実質的な受注期間は数カ月だが、そこは隠しておく。
また前述の顧客を待たせる納期遅延を考えると、誇れるのは「受注台数」ではなく「登録台数/軽自動車は届け出台数」だが、実際にはそうなっていない。
以上のように、本来のティザーキャンペーンは新型車の注目度を盛り上げるために行われるが、今のクルマの世界では使われ方が異なる。むしろ販売面で逆の結果を招いていることもある。
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