■スバルとホンダのサブスクは、それぞれ一長一短がある
サブスクを運用するスバルの販売店では、利用状況を以下のように説明した。
「サブスクでは、税金や点検費用などの負担が不意に発生せず、月々で均等の出費になる。そのためにクルマを初めて使うお客様は、出費がわかりやすく安心できる。ただし今はスタートした直後だから、サブスクを実施しているのは神奈川県と新潟県のみだ。契約件数も少ないが、新しい試みだから期待している」。
一方、ホンダマンスリーオーナーは、最短で1カ月から借りられる。最長は11カ月だから、スバルの12カ月/24カ月に比べて期間が短い。
そして利用料金は、2020年式ヴェゼルXホンダセンシングが1カ月当たり5万9800円だ。
スバルの場合、ヴェゼルXとほぼ同価格になる2019年式インプレッサスポーツ1.6i-Lアイサイトの12カ月契約が、前述の月額4万5870円になる。つまりホンダマンスリーオーナーは、期間が短い分だけ1カ月当たりの料金は高めだ。
標準付帯される任意保険は、ホンダの場合、人身傷害が1名に付き3000万円だからスバルの5000万円に比べて少し低い。走行距離の規定は、1カ月:1000kmとされ、この距離を超えると1km当たり6円が加算される。
スバルは1カ月:1500kmと余裕を持たせたが、これを超えると1km当たり22円の加算になる。このように一長一短がある。
なおレンタカーのマンスリー契約は、1か月当たり12万~15万円が多い。これに比べるとサブスクは割安だ。
■開始まもないサービスなのでじっくりと比較検討を
さらに安いのがトヨタのKINTOになる。3年間が最短コースだが、前述のとおり新車を卸して使う。しかもヤリスクロス1.5Gの場合、月々の料金は3年コースで4万4550円だ。
以上のようにサブスクは、サービスが開始された直後で競争関係も曖昧だから、損得勘定も多岐にわたる。いろいろと比較して検討したい。
今後の発展は未知数だが、自分でクルマを所有したいと思わないユーザーには、合理的なサービスだ。特に任意保険が全年齢補償になるユーザーは、一層割安になる。要は若年層を集めるためのサービスだ。
そしてホンダのようなマンスリーなら、スキーに出かける冬季は4WDのSUV、夏はミニバンという季節に応じた乗り替えも可能になる。その半面、クルマは自分の所有にならないから、ユーザーが愛車にお金を掛けて愛情を注ぎにくい面もある。自動車メーカーにとって、メリットばかりとは限らない。
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