燃料代はシエラの方が安いが、その差はごくわずか
ジムニーのカタログ燃費は13.2km/L(AT、WLTCモード燃費)、年間走行距離を1万kmとすれば、ガソリン代は年間9万4697円だ(ガソリン1リットル単価125円で算出)。一方のジムニーシエラの燃費は13.6km/L(AT、WLTCモード燃費)、同条件で計算すると年間9万1912円となり、シエラの方が2700円安くなる計算となる。
もちろん、燃費は使い方次第で大きく変わってくる。趣味性の高いジムニー/ジムニーシエラであればなおさらだ。たくさん燃料消費をすれば、この差は大きくなるが、それでも、燃料代でジムニーシエラに大きくアドバンテージがあるとはいえない。
「軽は経済的」という考え方は、時代遅れ?
ジムニーの車両価格は187万5500円(AT)、ジムニーシエラは205万7000円(同)。この2台では、18万1500円、ジムニーシエラの方が高いことになる。新車購入時の諸費用・税金もトータルで5万円ほど、ジムニーシエラのほうが多くかかる。
この購入時にかかる車両価格と諸費用の差を除けば、今回のジムニーとジムニーシエラでの年間維持費(自動車税、自動車重量税、燃料代)の差は3万7000円ほど。エコカー減税が適用できるコンパクトカーならば、軽乗用車との差は、さらに少なくなる可能性もある(エコカー減税対象車は一般的に、非対象車よりも車両価格が高いが…)。
圧倒的な金額差ではないが、今回の比較では「軽乗用車の方が経済的」という結論にはなった。約3万7000円もあれば遊びにも行けるし、ちょっと贅沢な食事もできる。金銭面でのメリットは大きい。
しかし、年間約3万7000円、という差は、12カ月で割れば月々3000円程度、ごくわずかともいえる。しかも乗用車の方が、ボディサイズの違いからくる横方向の広さ、車内の快適性、デザインの自由度、車重に見合ったエンジンパワーなど、できることは多い。
軽自動車ユーザーとしては、おそらく「経済的メリット」というよりも、サイズが小さく小回り性能に優れていること、また、規格によって大きさが決められていることから、サイズが変わらない安心感があること(駐車場を確保しやすい)、自動車メーカー各社が力を入れているので、商品力に優れていること、などを重視して軽自動車を選択している方が多いのではないだろうか。
もはや、「軽自動車は経済的」という考え方は、時代遅れなのかもしれない。
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