ホンダの「スーパーカブ」のお世話になってない日本人がいるだろうか?
郵便・新聞配達、出前、市場内外…と大活躍しているのでどこかで必ず見たこともあるはず。そして国連加盟国数196のうち160か国で販売されているというのだから、もはや地球を代表する金メダル級の乗り物といってよいだろう。
自転車にエンジンを後づけするためのキット「カブ」としてスタートしたのが1952年。現在のような形の「スーパーカブ」になったのは1958年だというから、60年以上の歴史を持つ。そしてその総生産台数は3年ほど前に1億台!を突破している。
また最近はビジネスバイクだけでなく、「ハンターカブ」「クロスカブ」といったレジャー車も売れ行き好調らしい。実際、街でもよく見かけるし、映画『天気の子』だけでなく、ド直球のTVアニメ『スーパーカブ』(東京MXなどで現在放送中)でも若い女子が乗っている。
そんな「きてるバイク」の集いが、南箱根で開催されると聞いてBC取材班はなぜかホンダ・モンキーRに乗って向かったのだ!
文・写真/池之平昌信
【画像ギャラリー】ここはカブ天国!! 愛され系バイクの集い「十国峠カブミーティング」
■ホンダ熊本工場の被災をきっかけに誕生したカブイベント
想像はしていたが、やはり台数がすごい。朝から続々と到着して、コロナ対策の検温と受付をしている。500円の有料入場制だがそれでも大人気。
うん? けどカブ系ではないビッグバイクも並んでいる。なぜ? ということでこの「十国峠カブミーティング」事務局代表の芦川さん(約10年で9台のカブ系を乗り継いだこと以外は多分普通のサラリーマン)にハナシをきいてみると……。
「スーパーカブ所有者だけでなくカブに興味のある方ならOKなんですよ。カブミーティングって関西なども含め全国にけっこうあるんですが、同系統のエンジンを積むモンキーや郵便局の払い下げバイクは参加NGとか、いろいろ制約があるイベントもあって。」
あーそのユルさが人気の理由なのかもしれない。けどまたどうしてこういうイベント始めたんですか?
「ホンダの2輪車工場がある熊本の震災がきっかけなんです。チャリティを兼ねて十国峠の駐車場で始めて、今回で7回め。ココでの開催は2回めです。徐々に参加台数も増えてきて、今回は数百台が集まりましたがそのうち約8割がカブ系バイクになります」
なるほど、健全な老若男女が気楽に語り合っている姿が印象的なイベントの雰囲気はこういう有志の皆さんに支えられていたのだ。
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