■減少傾向のドアバイザーながら今もオプション設定されている
国産主要メーカーのドアバイザーの設定状況を調べた。
トヨタは、GRヤリス、カムリ、グランエース、カローラフィールダー、ルーミーなど、ほとんどの主要モデルに設定がある。またヤリスやハリアー、ヴォクシー、ノアなど、GRやTRD設定のある一部車種には、スタイリッシュなGRスポーツサイドバイザーが設定されている。
日産は、GT-RとフェアレディZを除き、ノートやセレナ、エクストレイル、スカイラインなど主要車種には設定されるが、フロアマット等とセットとなるベーシックパックに含まれている。
ホンダは、N-ONE、N-BOX、フィット、ヴェゼル、レジェンド、シビックタイプRに至るまで設定されている(NSXにはない)。マツダはロードスターを除いて全車に設定。スバル、スズキ、ダイハツは全車設定されている。
価格は軽自動車用だと1万円程度、普通車の前後ドア用だと2~3万円程度となっている。一部のスポーツカーを除いて、もれなくオプション設定がされているといった状況だ。
■実は進化しているドアバイザー
かつては、空気抵抗増大による燃費悪化、風切り音の発生、窓ガラスの上側の洗車がしにくい、視界の邪魔になるなど、ドアバイザーには機能的にデメリットがある、といわれていた。
しかし現在は、どの自動車メーカーも厳しい基準を設け、シミュレーションや実験を繰り返し、ノイズや視界など、目立たない大きさで、換気性能を最大限発揮できるようにつくられており、ドアバイザー装着によるデメリットは少なくなっている。
例えば、スズキ車をレーシングカスタマイズしているモンスタースポーツからは、「ウィンドウエアロバイザー」という商品名で、スポーツ走行にも使える商品が発売されている。
メカニズムは一緒だが、ベンチレーション機能を最大限発揮するために形状を最適化しており、バイザー下端部に設けた整流用のゴムモールによって、一度外に出た空気が、再び車内へ戻る事を防止している。
特にこれからの季節は、スポーツ走行中の車内温度は、想像を絶するほど上昇する。窓全開で走れないような状況では、こうしたエアロバイザーが大いに役に立つだろう。
また、TOMSからもスポーツサイドバイザーが商品化されている。こちらも目的は同じだが、デザインにこだわったドレスアップパーツとしての効果も狙っている。
* * *
車内の換気はエアコンでもできる。しかし、エアコンから異臭がするときや、一刻も早く換気をしたいときなど、クルマの窓を開けて換気をしたいときも少なくはない。そんなとき、ドアバイザーがあれば、快適にすばやく換気をすることができる。
とはいえ、クルマは見た目も重要なので、「カッコ悪い」という方には薦めないが、気にならないという方にとっては、ドアバイザーはお薦めのアイテムだ。
コメント
コメントの使い方