2019年4月のデビューした現行型RAV4はボディが大型化したものの予想以上に好調な売れゆきで発進。しかし、フルモデルチェンジした新型ハリアーが発表された2020年4月頃からは売れゆきが下降。
ハリアーに食われていたような感じがあったが、また最近は4月が前年比140%、5月が200%超えと、堅調な売れゆきを見せているだった。
RAV4の復調の理由はどこにあるのか? モータージャーナリストの岡本幸一郎氏が分析する。
文/岡本幸一郎
写真/ベストカー編集部
【画像ギャラリー】ハリアーの爆発的売れゆきにも動じないRAV4の大物っぷりを検証!!
■出足で予想を上回る売れゆきを見せたが……
まだ小柄なSUVが珍しかった時代に華々しく登場したRAV4は一躍人気車となったものの、2代目、3代目と世界戦略車として大型化するにつれて、日本における存在感は薄れていった。
オーリス似の4代目は同時期に仕切り直して再出発したハリアーとの兼ね合いなど、諸般の事情からついに日本には導入されなかった。
ところが、ガラリと雰囲気の変わった5代目は、ひと足先に導入された北米でバカ売れしたことが伝えられてほどなく、2019年4月に発売された日本でも、予想をはるか上回るブランクを感じさせない売れゆきを見せた。
やがて1年遅れてハリアーがモデルチェンジするや、RAV4の売れゆきに陰りがみえたかと思えば秋には盛り返して10月と11月には対前年比で100%を超え、今年の4月は同140%、5月は200%を超える販売を見せたことにも驚かされた。
かたやハリアーは、コロナ禍での船出となったものの、非常に好調に推移している。月販目標台数を大幅に上回る受注により相変わらず納期の遅れがたびたび指摘されているが、けっして安くない価格帯であるうえに納期が遅れて本来の数字ではないにもかかわらず、販売上位の常連となっているのだから恐るべしだ。
ご参考まで、2020年度(4月~3月)の乗用車ブランド通称名別順位で、SUVについて首位は単独で12万988台を販売したライズだ。ちなみにロッキーも2万6425台を販売しているので、実質的には2位以下を大きく引き離しての圧勝となる。
2位が8万6843台のハリアー、3位が5万990台のRAV4と、その差は3万5853台と小さくない。4位は3万455台のランドクルーザー(うち約9割がプラド)で、モデル末期のヴェゼルが2万8110台で5位につづき、僅差の2万8090台でC-HRが6位となった。
それにしてもトヨタ車の強さが際立つが、肝心のRAV4は7万1539台を販売しSUV最量販(全体では12位)となった2019年度に対して、前年比で71.3%にとどまった。
コメント
コメントの使い方