■晴れ間や梅雨明けに行ないたいメンテナンス
梅雨時期の晴れ間や梅雨明けしたら、行ないたいメンテナンスがある。まずタイヤの残り溝のチェック、これは梅雨の晴れ間にやっておきたいものだ。一般的には残り溝が5分山以下になると、タイヤの排水性は低下して雨天走行の危険性が高まる。
夏になっても高速道路走行中にゲリラ豪雨に遭えば、ハイドロプレーニング現象(タイヤの溝部分が排水し切れずに、水膜の上にタイヤが浮いてしまう状態。ステアリング操作やブレーキ操作が利かず、車体が流されて非常に危険!)が起こってしまう可能性もある。
最近の高速道路は高機能舗装が増えており、雨が降っても水たまりができることは少なくなってきたが、ゲリラ豪雨のような状態ではさすがに水が溜まることもある。
高機能舗装は定期的に内部に詰まったダストなどを吸い出すようなメンテナンスが行なわれるものの、徐々に排水性は低下していくことも影響しているのだ。したがって雨が強くなったら速度を落として走行するといった、リスクを減らすための運転も大事だ。
お次はエアコンだ。エアコンフィルターの採用によってエアコン内部で空気を冷やす熱交換器のエバポレーターに汚れが付着することが減ったので、結露によってカビが発生してしまうことは減った。
ヒーターや送風でカビ臭い、ホコリ臭い風が出るようなら、エバポレーターが汚れている。エアコンフィルターを交換するついでにエアコン洗浄スプレーなどでエバポレーターを洗ってやるのも効果的だ。
また基本的にはエアコンのクーラーガス(冷媒)は補充するものではなく、新車から廃車まで使い続けられるものだが、クーラーガスが減っているクルマもある。それは家庭用と異なり、クルマは走行中の衝撃やエンジンの振動、熱といった外部からの影響を受けやすい。
クーラーガスが減ってきたら冷房の利きが悪くなって、ウインドウが曇るなど運転に支障を来す場合もあり、危険でもある。その場合、クーラーガスを足すだけでは、また時間が経つと抜けてしまう。
タイヤがパンクしているのに、空気を入れて膨らましているのと同じ状況なので当たり前だが、修理してパンクを直さなければクーラーガスをつぎ足しながら使うことになってしまう。
クーラーガスだけでなく、コンプレッサー内部の潤滑を行なうコンプレッサーオイルも、使っているうちに劣化するし、シール部分から少しずつ消耗していく。そのためエアコンによっては定期的にオイルを補充してやったほうが長持ちする場合もある。
エアコンの利きを高める、燃費を向上させるというエアコン添加剤も出回っている。これは一般的なコンプレッサーオイルより高性能な潤滑剤を採用しているもので、オイルを補充する代わりにこうした添加剤を利用するのも燃費向上やエアコンを保護することにつながる。
以下おおよその修理費用を書いておいたので目安にしてほしい。
■エアコンの修理費用(工賃込み)
クーラーガス補充/約3000~5000円
ガス漏れ修理/約2万~3万円
エアコン・コンプレッサー交換/約5万~10万円
ファンモーター/約4万~5万円
エバポレーター交換/約5万~10万円
エキスパンションバルブ交換/約2万円
エアコンフィルター交換/約2000~5000円(年1回交換)
サーモスタット交換/約1万円
※価格は車種によって異なりますので目安としてください
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