■クルマが小さいとメリットは大きい!?
しかしそれでも、5ナンバーには価値がある。というより、サイズが小さいことには価値がある! なぜなら、小さいほうが取り回しがラクだから!
幅の狭いスーパーの駐車場にクルマを止めるとき、3ナンバーより5ナンバーのほうが確実にラクで、素早く駐車できるし乗り降りもラク。狭い道でのすれ違いもラク。5ナンバーのメリットはそういう点に絞られるが、移動の自由感はぐっと増す。
特に自宅駐車場の幅が狭い場合は、車幅が狭いことのメリットは、非常にデカいと言わざるを得ない!
逆に、車幅が広いことのメリットは、ほんのわずか車内に余裕があるとか、見た目が堂々としてカッコいい程度……と言えなくもない。メリットとデメリットを天秤にかければ、今でも5ナンバーサイズにこだわる意味は確実に存在するはずだ。
では、いま新車で買える5ナンバー車を並べつつ、その中でオススメ車種を挙げてみよう。なお、但し書きがない車種の全幅は、すべて1695mmだ。
<コンパクトカー>
ヤリス
アクア
ノート
フィット
マツダ2
スイフト
パッソ/ブーン(1665mm)
マーチ(1665mm)
ミラージュ(1665mm)
コンパクトカークラスでは、5ナンバーであることがまだアタリマエ。その中に全幅が30mm狭いモデルが3車種存在するというのが現状だが、それらはどれも質感が大幅に落ち、「動けばそれでいい」みたいなクルマたちだ。
よってオススメはその他の車種になるが、その中で最もバランスに優れるのはフィットだ。デザイン、走り、燃費、居住性、どれも優秀でまったく欠点がない。
ヤリスのほうが売れているが、価格はほぼ同じで、ヤリスは後席と荷室が明らかに狭く、内装の質感も断然低い。ただヤリスは走りと燃費がすばらしく、マニアックなヨロコビはフィットを大きく上回る。
ノートもクルマそのものは非常にいいが、同装備の場合、価格がかなり高くなるのがネックだ。
スイフトは、全幅1735mmのスイフトスポーツが断然オススメだが、3ナンバーなのでこれは反則でした、スイマセン。本音を言えば、3ナンバーでも全幅1750mmくらいまでは、その差をほぼ感じないのでした。
■ワゴン&ミニバンにも5ナンバー車!! スペースの使い方がもはや魔法
<コンパクトトールワゴン>
ルーミー/トール/ジャスティ
ソリオ(1645mm)
2モデルしかないが、断然ソリオがイイ。ルーミー/トール/ジャスティより全幅が50mm狭いが、室内の広々感にまったく差はなく、取り回しだけがラク! 走りの質感でも圧倒している。
<ミニバン>
ノア/エウクァイア(3ナンバーもあり)
セレナ
ステップワゴン
シエンタ
フリード
ノアクラスの「5ナンバー枠いっぱいミニバン」と、シエンタクラスのコンパクトミニバンに分けられるが、3列目シートを頻繁に使わない限り、シエンタクラスが断然合理的で優れている。
シエンタもフリードも、世界に誇る驚異的なパッケージングを実現しているが、3列目シートを床下収納できるシエンタのパッケージングが一枚上手。一方フリードは3列目シートは跳ね上げ式ながら、ハイブリッドは6速DCTでダイレクト感があり、走る楽しさはこちらが上だ。
<ステーションワゴン>
シャトル
たったの1台になってしまいました……。シャトルは走りもパッケージングも満点に近い優れたクルマだが、いかんせんデザインが複雑すぎてグチャグチャ。そこさえ気にならなければ抜群にイイです。
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