カローラにはハッチゲートを備えたスポーティモデルが3代目から存在している。
1976年1月に誕生した時は「リフトバック」を名乗り、シューティングブレーク風の3ドアハッチバックだった。が、83年5月にモデルチェンジして登場した5代目のE80系カローラはFRとFFのデュアル戦略を取り、後輪駆動モデルはレビンの名を引き継いだ。
そして1年半ほど遅れてFF2ボックスのカローラFXを送り込んでいる。フラッグシップの1600GTが積むのは、レビンと同じ4A-GE型DOHCエンジンで、これを横向きにして搭載した。このホットハッチが、今につながるカローラスポーツだ。
文/片岡英明、写真/TOYOTA
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■12代目カローラに登場した久しぶりのハッチバック
カローラFXは87年に2代目、92年には3代目にバトンを託した。が、ハッチバックブームが去り、販売が落ち込んだため、カローラFXはわずか11年で姿を消している。その後ブランクがあったが、2001年に後継ハッチバックのカローラランクス(と兄弟車のアレックス)が登場した。
だが、これも1代限りで姿を消している。そのポジションを引き継いだのがオーリスだ。
そして18年3月のジュネーブショーにおいて新世代のオーリスハイブリッドが姿を現している。その直後に開催されたニューヨーク国際自動車ショーにはカローラiMの後継モデルとなるカローラ・ハッチバックを参考出品した。
Cセグメントのど真ん中を狙ったトヨタ期待の世界戦略車は、ヨーロッパでは「カローラ」、北米では「カローラ・ハッチバック」を名乗っている。日本では「カローラスポーツ」と命名され、6月に鮮烈なデビューを飾った。12代目カローラの第1弾で、久しぶりのハッチバックである。
5ドアのハッチバックだけの設定で、全幅は1790mmと、初めて3ナンバー枠に踏み込んだ。もう1つの注目は、トヨタの新世代として開発されたTNGAのGA-Cプラットフォームを採用したことである。
強靭で軽量なプラットフォームの採用によってキレのいい走りを実現した。また。ダンパーの減衰力を好みに調整することができるAVSをオプション設定したこともニュースの1つだ。意のままの気持ちいい走りと快適な乗り心地を、高い次元で両立させている。
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