■人気のアルファードの納期が伸びないのは、生産ラインを増やしたため?
最近の新車販売のトピックでは、アルファードの販売台数が注目されている。支払総額で600万円も珍しくないのだが、2020年度(2020年4月~2021年3月)での年間販売台数で10万台強を販売したことに、業界関係者の多くが驚かされた。
メルセデスベンツ車並みともいっていい、リセールバリューの高さがありながら、50万円引きも珍しくない大幅値引きが飛び出すこともあり、残価設定ローンを組めばミドルミニバンのヴォクシーよりも買い得感の高い月々の支払い額になったりするのも売り上げ増に貢献しているようだ。
そして、半導体の供給不足問題の影響も出始めているとはいえ、トヨタがウエブサイトで公表している“工場出荷目処”のアルファードの納期では、ハイブリッド以外が1~2カ月、ハイブリッド車が2カ月程度、そしてエグゼクティブラウンジが2~3カ月程度と、目立って納期遅延していない。
それどころか、登録車としては、むしろ納期が早めのモデルとなっていることも、爆発的な販売台数が続いている理由に大きく貢献しているのは間違いない。
しかし、年間で10万台強も売れているアルファードの納車状況がなぜ順調なのか?
事情通は「アルファード系はコロナ禍前では、半年待ちも当たり前という納期遅延車の代表ともいえるモデルでした。しかし、コロナ禍直前ぐらいのタイミングで生産ラインを増やしたそうです」と話す。
さらに「当時はすでにヴェルファイアはアルファードの半分以下ほどの販売台数でもありましたから、アルファードの生産枠を大幅に増やすことができたものと考えております」とのこと。
登場して間もない新型車でもないので、大量のバックオーダーを抱えているわけでもない。
また、リセールバリューを考慮すると、ボディカラーはパールホワイトか黒系で、選択するグレードも「S Cパッケージ」か、特別仕様車となる「S“タイプゴールドⅡ”」かの選択となることが圧倒的に多いので、このあたりを集中的に生産していることも、納期遅延を基本的に招かないことに影響しているのではなかろうか。
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