■半導体の供給不安は当面継続予測もあり
トヨタ車のなかで人気の高い、パッソやルーミー、ライズといったダイハツによるOEM車では、「少し前は納期が短かったのに、急に納期遅延になった」ということが頻繁に発生することがあり、「ダイハツOEMの納期は“ムラッ気”があるので注意している」とは、販売現場でよく聞く話となっている。
「ダイハツサイドの生産計画の都合だろう」として納得しながら、販売促進活動を進めているとのことである。
トヨタ以外のメーカー車においても、納期遅延となる背景にいくつかのパターンがあるのは、ヴェゼルで説明したように同じである。ただ、半導体供給不足の問題が影響しての納期遅延については、トヨタ以外のメーカーのほうが目立っているのが現状。軽自動車でもディーラー在庫が少なく、納期が2~3カ月というのも珍しくなくなってきている。
筆者の私見としては、“契約してから納車までに数カ月を要する”という現状については、「新車は欲しいけど面倒くさい」と感じてしまう人も多く、新車販売にはあまりいい影響は与えていないものと考えている。
法整備も必要となるので、短期間での実現はほぼ不可能と考えるが、アメリカのように、ディーラー在庫が豊富にあり、気に入った実車があって契約が成立すれば乗って帰ることができるようになれば、消費者の購買意欲を大きく刺激し、日本の新車販売市場もずいぶん見えてくる“景色”は変わってくるだろうなあと考えている。
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