ノートe-POWER、プリウス…発売当初よりも後から人気急上昇した車たち

初期受注1000台からスタートした初代プリウス

1998年
「21世紀に間に合いました」というキャッチコピーで1998年に発売された初代プリウス。当初の受注台数は1000台と奮わなかったが、大ヒット車プリウスの礎を築いただけでなく、ハイブリッド車の普及に多大な貢献をし、後に再評価された1台だ

初代プリウスが世に売り出されたのは1997年。世界初の量産ハイブリッド車だった。エンジンと電気モーターを駆動に使い、「回生」という聞きなれない用語が使われた。

エンジンとモーターが同居するエンジンルームには、見たこともないような太い配線が目につき、未来の車という印象を与えた。

このシステムで画期的だったのは、ブレーキで熱変換して放出していた減速エネルギーを電気に変えて蓄電する回生ブレーキ。

また、アイドリングストップや走行中にもエンジンが停止し燃費を向上させた。エアコンは電動コンプレッサーを採用し、アイドリングストップ中でも夏場室内の温度が上昇することはなかった。

今では当たり前のことだが、当時としては驚くことばかり。燃費そのものは同クラスのガソリンエンジン車と比較して、比べようがないくらいに優秀だった。

ドアも鉄板が薄く、窓ガラスも薄かった。これらは全て軽量化のためで、それがもとで安っぽいなどといわれた。

また、バッテリーの寿命に懐疑的な意見が多く、発売当初はそれほど売れなかったが、後期型では、その後登場する2代目のパワーユニットを先取りして搭載するなど、完成度がどんどん上昇。それとともに世間の評価も上がり販売台数を伸ばした。

また、プリウス唯一の5ナンバーモデルで、今だ中古車市場でも人気がある。

個人的な話ではあるが筆者の友人に初代プリウスの中古車ばかりを乗り継ぐ歯科医がいる。何度か同乗したが、10数万キロの走行距離でも平均燃費20km/L前後を記録していることには驚いた。ただし、バッテリーの寿命が尽きた瞬間に全く動かなくなるそうで、バッテリー交換に30万円以上かかる。

しかし、もっと安い価格で中古車が出回っているので、廃車して程度の良いものを探すのだそうだ。そうやって探した中古車のバッテリーがどれくらい持つのかはわからないが、それでもやはり初代プリウスが魅力的と語る。

希少になった大パワーFRクーペ、フェアレディZ

フェアレディZ
2008年に発売された現行型フェアレディZ。スープラ、RX-8などが消滅したなか、大パワーFR車として値段を含めて希少な存在に。販売は低調だが、モデルチェンジから間もなく丸10年の節目を控え、中古車も100万円台からと安価だ

何度となくモデルそのものがなくなってしまう、という噂が絶えないZ。筆者の若い頃からフェアレディZは憧れのクルマだった。

ロングノーズ・ショートデッキ、絵に描いたようなスポーツカーの基本スタイルをそのまま実車にしたモデル。年の経過とともにライフスタイルが変化し、スポーツカーの販売は落ち込む。

そんな中でも日産はここまでZを存続してくれている。この先はわからない。しかし、型落ちの中古車を含めれば、現在40万円程度でこの贅沢なFRスポーツカーが手に入ることが嬉しいではないか!

現行Zはリヤタイヤをドライバー側に近づけてショートホイールベース化(2550mm)。後輪駆動ゆえにリヤタイヤの動き、グリップを感じ取りやすくしている。ショートホイールベースだがトレッドを広くとり、安定性とコーナーでのアジリティーを突き詰めている。

MTモデルではダウンシフト時に自動的にブリッピングしてくれるシンクロレブコントロールを採用。ヒール&トゥーが苦手なドライバーにこのシステムは良い先生となる。

エンジンはV6、3.7Lの自然吸気、サスペンションはフロントにダブルウィッシュボーン式、リヤはマルチリンク式。走りの装備に手抜きはない。しかし、今、売れてないぞ(※編注:2017年5月販売台数は49台)!

ビッグパワーのFR、明らかに希少モデルだ。

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