■WRX S4(2014年8月発売)
アウディA3が100点なら、WRX S4は90点
この価格帯でこれほど高い性能を持つ本格的なスポーツセダンというのはそうそうないし、その性能を2ペダルで手軽に楽しめるようにしたところがポイントだ。
世界的にも珍しい位置づけのクルマであり、直接的なライバルがパッと思い浮かばないところ。レクサスISやスカイラインはクラスも性格も違うし、むしろアウディA3セダンやベンツCLAのほうが気になる存在かもしれない。
そしてWRX S4は彼らに対してもパフォーマンスの高さでは上回るほどだが、実際にドライブしてみても、いかんせんCVTというのがいただけない。これでステップATかDCTだったらはるかによかったのにと思わずにいられない点が少々残念だ。
■WRX STI(2014年8月発売)
ゴルフRが100点なら、WRX STIは110点!!!
ランエボなき今、ライバルらしいライバルは不在に。しいていうと、近いクラスで4WDの高性能モデルというと、アウディS3/RS3やメルセデスCLAのAMG版などもあるが価格が違い過ぎるのでスルーするとして、ライバルとなるのはハッチバックで価格も高いがゴルフRぐらいのものか。
ゴルフRも本当によくできたクルマで、速いだけでなくフトコロの深い足まわりなど乗ると感心させられる点が多々あるが、熟成されたWRX STIもなかなかのものだ。ドライブしてより楽しさを直感するのも、WRX STIのほうではないかと。
甲乙つけ難いところだが、ここはひとつ孤軍奮闘のWRX STIに軍配を上げたい。
■BRZ(2012年3月発売)
BMW2シリーズクーペが100点なら、BRZは92点
このクラスで貴重なFRスポーツ。価格で見ると対抗馬はロードスターくらいしかないので、アバルト124スパイダー、フェアレディZ、BMW2シリーズクーペあたりまで範囲を広げて考えてみた。
ぜんぜんタイプの違うクルマたちであり、それぞれ持ち味はあるなかで、採点した時に最高得点となるのは、むろん価格も高いが2シリーズだ。
まさしくFRのお手本のような意のままに操ることのできるハンドリングは、本当に楽しい。優れたトラクションとスタビリティと快適性を、何も無理することなく実現している。エントリーの220iでも動力性能は充分だ。
そのほかのモデルはいずれも大なり小なり何かが足りず、そのぶん点数としては低くなる。そんななかでは、一昨年のマイナーチェンジで大幅に改良されたBRZと86を、1点差で2位と3位としたい。
BRZが1点差で勝る理由は、本当に微妙なドライブフィールの違いと、内装色の選択肢を含むデザインの好みによる。改良を重ねて本当によくなった。
特に昨年発売されたSTIスポーツがすばらしく、既存モデルとは別物といえるほど。価格がそれほど高くないところもポイント高し。すでにBRZに乗っている人も買い換える価値があると思うほどだ。
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