■XV(2017年5月発売)
エクリプスクロスが100点なら、XVは90点
価格帯とボディサイズからすると競合しそうなのは、C-HR、エクリプスクロス、少し小柄ながらCX-3、ヴェゼル、ジュークあたり。
採点では実用性をわりきってデザインに特化した個性的なクルマは点数が低くなりがちなのだが、販売的には、直近は少し落ち着いてきたものの昨年はC-HRがダントツだったのはご存じのとおりだ。
いっぽう、すべてにおいてそつなくまとまっているのがエクリプスクロスとヴェゼル。実用性も高く走りの仕上がりも上々で、あまりマイナス要素がないので点数も高くなる。
では、XVはどうかというと、その両方の要素をうまく持ち合わせている。見た目の存在感もあるし、室内空間や荷室の広さも充分。デザインは好みによるとして、クルマとしての実力は高い。
そしてそれを新顔のエクリプスクロスがさらに上回っているということ。老若男女、誰が乗っても絵になるデザインや、よりSUVらしさを持ち合わせているのが強みだ。
ちなみにこのなかで専用の車体が与えられていないのは実はXVのみ。それはスバルの場合は上にフォレスターが控えているからだろうが、そのぶんXVはよりとっつきやすく、より若々しさをアピールするデザインとされているといえる。
■インプレッサスポーツ(2016年10月発売)
プジョー308が100点なら、インプレッサスポーツは88点
このクラスにはゴルフがあり、プジョー308も、さすがは欧州COTY(カー・オブ・ザ・イヤー)受賞車と登場から時間のたった今でも感心する点が多い。ライバル一番手は308で、僅差の次点にゴルフという感じだ。
308は室内の広さや荷室など数値においてほぼすべてゴルフを上回っているし、内外装の仕立ても上々で、しなやかで素直な操縦性を持つ走りのよさにも舌を巻く。
そんな厳しい市場における競争力を高めるべく開発したSGPも相当にハイレベルだが、ステアリングフィールや足回りなど、まだ欧州勢に学ぶ点は多い。また、パワートレーンの魅力に乏しいのもインプレッサの弱点。日本勢の強敵としてはアクセラとシビックが挙げられる。
■インプレッサG4(2016年10月発売)
シビックセダンが100点なら、インプレッサG4は93点
このクラスのセダンは輸入車の選択肢はナシ。日本勢では、アクセラも出来はよいのになぜかセダンになると一気に存在感が薄れるのだが、いっぽうで気になるのがシビックだ。ハッチバックほど過度にスポーティな性格は与えられておらず、クルマとしてのまとまりはセダンが上。パンチの効いた1.5Lターボエンジンの加速感と俊敏なハンドリングがもたらす走りの気持ちよさはこのクラス随一。
G4も走りは上々で、セダンとハッチバックでけっこう違うものだと感心したものだが、同じくパワートレーンに魅力がないのは否めない。
そのほか、プレミオ/アリオン、シルフィ、グレイスもあるが、ずっと若々しい雰囲気を持つG4の敵ではない。
コメント
コメントの使い方