■乗り心地と走行性能はどうか?
では乗り心地。ゴルフとマツダ3はリアサスが左右が繋がったトーションビーム式。インプレッサとカローラスポーツは左右セパレートの高価なWウィシュボーン式だ。
インプレッサは4輪のサスが独立して路面の凸凹を吸収。カローラスポーツも路面からの初期入力をソフトに吸収。サスが硬いのはマツダ3で、叩くような初期のタップ感は強いが、凸凹通過時などのホイールの動きを一発で収束させる、尾を引かない乗り心地。これが好きな人もいると思う。
ゴルフはその中間だが、どちらかといえばインプレッサに近いコンフォート系。ただしここで注目すべきは国産2車は18インチタイヤ(マツダ3:45%扁平/インプレッサ:40%扁平)に対してゴルフとカローラスポーツは16インチ(55%扁平)だったこと。
ただ室内の静粛性のよさはゴルフだ。3気筒の振動を巧みに抑え込み、走行ノイズが低く0.275に進化したCd値のせいか高速でもストレスがない。それに準じるのがカローラスポーツといったところ。
ゴルフはADAS(運転支援)機能が強化され210km/hまでACCが使えるという。速度無制限のドイツならではだが、インプレッサは135km/hまで、マツダ3はそれ以上可能。カローラスポーツはLTA(レーントレーシング)を採用したトヨタセーフティーセンスを装備。
とはいえ日本の高速道路の最高速度は120km/hまでだからこれは4車互角である。LKAS(レーンキープ=車線内中央維持)にも大きな差はなかった。
また、新型ゴルフは路車間/車車間通信の未来安全規格といえるCar2Xを標準装備するなど先進安全へのいち早い対応は高評価だ。だがしかしこの機能、日本では規格も異なり使えないと予想されている。
ではまとめてみよう。先進性を含めてやはりCセグハッチバックのトーナメントリーダーはやはり新型ゴルフだろう。ただしコストパフォーマンスという意味ではエントリーモデルで300万円を超えている点は考慮する点が大いにある。
すると、発売からすでに2年を経て古い感じがあるのは捨てきれないカローラスポーツだが、コストパフォーマンスとフルハイブリッドの圧倒的な燃費はなかなかのアドバンテージを持つ。
Wウィッシュボーン式リアサスペンションはストローク感のあるホイールトラベルによって、乗り心地などは新型ゴルフと互角以上の勝負をしている。トヨタさん、広報車が再度貸し出されたらもう一度しっかりと乗り比べてみたいです。
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