■盗まれないためにやるべきこと
国産旧車はいずれも絶版車で日本の宝ともいえるクルマたちだ。25年ルールが適用されて正しい手順でアメリカにわたるのならまだしも、盗まれたあげくにバラバラにされて海外流出など、本当に非道なやり方で海外に持ち出されることには壮絶な憤りと怒りを感じる。海外に持ち出されると、ただでさえ盗難車の捜査に消極的な日本の警察は全くお手上げ状態となる。
盗まれないためにやるべきこととしては以下の通り。
1/車両保険をつける。
通販型自動車保険では難しいが代理店型自動車保険では保管状況など諸々の条件をクリアすれば購入金額と同レベルの車両保険が付けられることもある。また、製造から25年以上経過したクルマ専用の「クラシックカー保険」(チャブ保険)などの選択肢もある。
2/しっかりしたお店でセキュリティシステムを組む
セキュリティシステムは誤報のないものを選ぶ(パンテーラ・ゴルゴなど)のも重要だが、取り付けるお店の選び方も重要。ユーザーに時間をかけてカーセキュリティの仕組みから使い方、注意点などをしっかり説明できるお店を選ぶべし。
開業して16年間、施工した車両が1台も盗難されていない群馬県内にあるセキュリティプロショップでは2時間かけてオーナーに説明をしているという。
3/保管場所
理想的にはシャッター付きのガレージだが、せめてボディカバーをかけるなどして存在を分からせないようするだけでも効果はある。Googleストリートビューのカメラに写らないことも大事。
4/複数の防犯グッズを使用する
旧車窃盗団は狙いを定めた車両はどんな手を使ってでも盗んでいくといわれているが、ハンドルロックやキーロックシステム、キルスイッチ、タイヤロックなどを複数使用することで盗まれるまでの「時間稼ぎ」の効果はある。
5/クルマの周辺に注意を払う
長期間乗らないクルマであっても週に2-3回は少しでも良いので動かすこと。また窃盗団は必ず事前に「下見」に来ているので不審なクルマや周囲の様子を写真に撮っている人などを見かけたら警戒すべし。
愛車を盗まれた旧車オーナーに聞くと「GT-Rの盗難が増えている話は聞くが、まさか自分のクルマが盗難の対象になるとは思わなかった」、「防犯対策は何もしていなかった。考えもなかった」など、「古い国産車である愛車に盗難される価値があるとは思わなかった」という人が多い。
1980~1990年代の国産スポーツカー、とくに25年ルール解禁となった(これから解禁も含む)1990年代半ば前後に製造された車両は特に警戒してほしい。
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