ヤリスクロス&ヴェゼル&キックスの走りとコスパを徹底比較!!

■走行性能&乗り心地比較

乗り心地はヴェゼルに一歩譲るが、写真のキックスは3気筒にしては駆動ノイズが抑えられていて好印象だ
乗り心地はヴェゼルに一歩譲るが、写真のキックスは3気筒にしては駆動ノイズが抑えられていて好印象だ

 全車をハイブリッドで比べると、走りが最も軽快なのはヤリスクロスだ。ハイブリッドでも2WDの車両重量は1200kg以下に収まり、1300kgを超えるヴェゼルやキックスに比べると、機敏に加速して良く曲がる。

 その代わりに登坂路などでアクセルペダルを深く踏み込むと、3気筒エンジン特有のノイズが響きやすい。やや走りに粗い印象も伴う。

 キックスのエンジンも3気筒だが、e-POWERではエンジンが発電機を作動させ、駆動はモーターが担当する。アクセルペダルを深く踏むと発電を活発に行うため、e-POWERでもエンジン回転を高めるが、ノイズはさほど気にならない。

 ヴェゼルのe:HEVは、動力性能はあまり高くないが、4気筒とあってノイズは小さく回転感覚も滑らかだ。キックスと同じくモーター駆動だが、巡航時にはエンジンが直接駆動する制御も備わり、燃費を節約できる。e:HEVはe-POWERよりも綿密な制御を行う。

 乗り心地は各車とも低速域では硬めに感じるが、ヴェゼルは3車種の中ではしなやかだ。スポーティ感覚は乏しいが、走りが上質に感じる。その次がキックス、ヤリスクロスの順番だ。

*順位
・No.1:ヴェゼル
・No.2:キックス
・No.3:ヤリスクロス

■安全装備&運転支援機能比較

安全装備が充実しているのはヤリスクロスだ。衝突被害軽減ブレーキは車両と歩行者に加えて自転車も検知してくれる
安全装備が充実しているのはヤリスクロスだ。衝突被害軽減ブレーキは車両と歩行者に加えて自転車も検知してくれる

 ヤリスクロスは安全装備が充実しており、衝突被害軽減ブレーキは、車両と歩行者に加えて自転車も検知する。右左折時の直進車両や横断歩道上の歩行者にも反応して安心感が高い。

 ドライバーの死角に入る後方の並走車両などを検知して、警報を行うブラインドスポットモニターなどもオプションで用意される。運転支援機能も標準装着した。

 ヴェゼルも衝突被害軽減ブレーキは、自転車まで検知できる。e:HEV・Zには後方を走る並走車両を検知する機能なども採用されて安全性を高めた。

 キックスは衝突被害軽減ブレーキ、運転支援機能のプロパイロットを標準装着している。

*順位
・No.1:ヤリスクロス
・No.2:ヴェゼル
・No.3:キックス

■グレード構成と価格の割安度比較

グレード構成と価格の割安感はヤリスクロスがリード。基本グレードがリーズナブルだとオプションを盛る楽しみも増える
グレード構成と価格の割安感はヤリスクロスがリード。基本グレードがリーズナブルだとオプションを盛る楽しみも増える

 ヤリスクロスの推奨グレードは、ハイブリッドZ・2WD(258万4000円)になる。オプションのブラインドスポットモニター+リヤクロストラフィックオートブレーキ(4万9500円)を加えて263万3500円だ。

 ヴェゼルはe:HEV・Z・2WD(289万8500円)がベストグレード。ブラインドスポットインフォメーションに加えて、リヤゲートの電動開閉機能なども標準装着した。価格はヤリスクロスハイブリッドZ・2WDに比べて20~30万円高いが、装備も充実している。

 キックスは2WDのみで、X(275万9900円)が推奨グレードだ。インテリジェントアラウンドビューモニター&インテリジェントルームミラーなどはメーカーオプションだが、大半の装備は標準装着される。

*順位
・No.1:ヤリスクロス
・No.2:キックス
・No.3:ヴェゼル

■燃費比較

WLTCモード燃費を推奨グレードで見るとヤリスクロスの勝利。ランニングコストでも一歩先を行っている
WLTCモード燃費を推奨グレードで見るとヤリスクロスの勝利。ランニングコストでも一歩先を行っている

 WLTCモード燃費が最も優れているのは、推奨グレードで見るとヤリスクロスハイブリッドZ・2WDだ。27.8km/Lを達成した。2位はヴェゼルe:HEV・Z・2WDで24.8km/Lになる。3位はキックスXで21.6km/Lだ。

*順位
・No.1:ヤリスクロス
・No.2:ヴェゼル
・No.3:キックス

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