トラブル激増! こんなドライバーには貸したくない! カーシェアオーナーの嘆き

■(5)返却時、キズを発見しても全力で否定!最悪、音信普通になることも

 個人間カーシェアのドライバーはクルマを所有したことがない人も多く、修理代金の感覚が大幅にずれている人もいる。

 「クルマが戻って来た時に、ホイールに大きなガリ傷がありました。修理代(免責分10万円)払うから!って言われていましたが結局その後音信不通に。泣き寝入りです」

 「結構大きなキズがついて返されました。ドライバー曰く『5万円払うからいい?』って金額を決めて言ってきたんです。結局、修理代は40万円かかり、免責分の10万円を払ってもらいましたが、勝手に金額を決めるな!って感じで腹立たしいです。」

■(6)走行経路や距離を大幅に偽る

 1日の走行距離に制限を設けて、超過した距離に対しては別途料金を請求するオーナーも存在するが、超過距離料金を払うのが嫌だからか?とんでもないウソをつくドライバーもいる。

 「予約の際、『三郷のコストコまで彼女と買い物に行くので借りたい。渋谷スタートなので距離は往復100km以下』と言ってました。言動に不審なところがあったのでGPSで追っていたんですが、ふと気づくと埼玉方面ではなく神奈川方面に向かっていました。沼津で数時間滞在し、再び渋谷に戻って走行距離は300km超。私は1日走行距離に制限を設けて超えると超過料金をいただいていたのですが…」

 返却前に、「オドメータ―の写真を送ってください」とお願いしたら写真が届いて、そこには300km以上走行の証拠が。でも、なぜか頑として認めない(苦笑)

 「三郷にしか行ってないから100kmも走ってない! メーターが壊れているんじゃないですか?」なんて言い出す始末。その場で請求しないと逃げられる可能性大なので超過料金は渋々払ってもらいました。

■(7)運転が下手 エンジンの掛け方が分からない

エンジン始動やシフト操作(MT車)などの基本的な知識に欠けていて、あまりにも運転がおぼつかない場合は貸出を断られることも(Adobe Stock@Imaging L)
エンジン始動やシフト操作(MT車)などの基本的な知識に欠けていて、あまりにも運転がおぼつかない場合は貸出を断られることも(Adobe Stock@Imaging L)

 「貸し出す前に初めてのドライバーさんには駐車場を一周してもらうんですが…こちらが説明をしていたにもかかわらず、エンジンの掛け方が分からず始動するまで10分以上掛かっていました。やっとエンジンがかかったと思ったら、今度はフラフラ、よろよろで運転がびっくりする位下手。あまりにも不安が大きかったのでその場でお断りをしました」

■(8)ドラレコを勝手にオフにする

 「やましいことがあるのでしょうか? ドラレコの電源を勝手に切られていたことが何度かありました。意図的に電源を切ったとしか考えられません。そういう人には二度と貸しません」

 「クルマが大きく凹んで返却されたので、ドラレコを確認しようとしたらなんとSDカードが初期化され、しかも奥まで刺さっていませんでした。私自身が奥まで挿していなかった可能性もあるので何も言えませんでした」

■(9)オーナーが知らない間にクルマを売却!

 今年に入ってからとくに増えているのが、「借りパク」(借りたあとパクる、いわゆる横領)である。

 個人間カーシェアを介した「借りパク」はこれまでに何回か発生しているが最近の傾向としては、オーナーにクルマを借りる前にジモティーなどのフリマサイトに出品され、すでに売買契約が成立した段階でオーナーからクルマを借りて「買い手」のところに届けるという方式だ。

 このような事件の場合、ドライバーは「エニカでクルマを借りて指定場所まで届ける」という単なるバイトとして雇われているケースがほとんど。もちろん、バイト代を受け取ることもなく犯行グループはお金を受け取ったら姿を消すのでドライバーも被害者なのである。

 なお、個人間カーシェア最大手のエニカでは、激増するトラブルに対応すべく2021年7月21日から「カーシェアプロテクテクト」という新サービスを展開している。オーナーがエニカに支払う手数料は2~3倍以上となり、保険料も大幅に値上がりしたが、免責ゼロ特約(+1400円)のシステムが好評。

 とはいえ実際にトラブルに遭遇した複数オーナーに聞くと、新たな24時間サポートは長時間待たされた挙句にこれまでとほぼ同じ対応で、特に改善されているわけではないそうだ。

【画像ギャラリー】個人間カーシェア最大手 「Anyca」人気車種ランキングBEST10

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