■アンフィニ/∞
主にマツダの限定車として販売された「アンフィニ」も胸を熱くするグレード名だろう。
ステアリング部のホーンボタンやホイールキャップ、テールゲートにさりげなくも誇らしげに配された「∞」のエンブレム。
もっとも有名なのはサバンナRX-7(FC3S型)だが、カペラC2(GDES型)およびファミリア セダン(BG8P型)にもアンフィニが存在した。
いずれも限定モデルでカペラが300台、ファミリアセダンが1000台だった。
サバンナRX-7アンフィニは前/後期あわせて計4回限定販売され、通称アンフィニIおよびIIが限定300台、アンフィニIIIおよびIVがそれぞれ限定600台され、後に追加販売されるなど人気を博したモデルだ。
1991年にフルモデルチェンジしたFD3S型RX-7は、当時発足したマツダのチャンネルのひとつとして誕生した「アンフィニ」を冠したアンフィニ RX-7として登場した。
しかし、アンフィニブランド消滅にともない、1997年に「マツダ RX-7」と改称された。
■アルティマ/Ultima
「アルティマ=日産車」のイメージが強い人も多いだろう。なかでも「レパード アルティマ」は刑事ドラマとしていまでも熱狂的なファンが多い「あぶない刑事」の劇用車として採用されたことでも知られる。
また、セドリック/グロリア(Y33型)のグランツーリスモ系グレードの最上級グレードとしても採用された。
また、日本には正規輸入されていないが「アルティマ(日本名はティアナ/7月で生産終了)」を名を冠したモデルがアメリカ市場で販売されていた。
■ヴィップ/VIP
「VIP」も日産色の強いグレード名といえそうだ。セドリック/グロリアやプレジデント(250型)、シーマ(Y33、G50型)、フーガ(Y50、Y51型)をはじめ、エルグランドにも採用されている。
いずれも高級車のみ、なかでも最上級グレード(または排気量別のグレードのなかで最上級)に与えられる傾向が強い。ちなみに「ブロアム/Brougham」の響きにも懐かしさを覚える人も多いだろう。
たった3文字のアルファベットであっても、このエンブレムが愛車に貼られているだけでオーナーは満足感が得られる不思議な魔力を秘めたグレード名だ。
■リミテッド/Limited
最上級グレードに与えられたのも「Limited」だ。「リミテッド」というと、トヨタ系であれば主に最上級グレードが採用したことを記憶している人が多いだろう。その一例がソアラ(10、20型)や、スープラ(70型)などだ。
その他「リミテッド」は日産シーマ(Y31、Y32型)やおよびラルゴ、三菱ミニカ 3ドア、マツダ アンフィニ MS-8、フォード レーザー セダンなど、メーカーや車格を問わず幅広いモデルに採用された。
また、AE86型スプリンタートレノ限定車である「GT APEXブラックリミテッド」や、マークIIの特別仕様車である「グランデリミテッド」も存在した。
それ以外の例として、ユーノスロードスターでは「Jリミテッド」「Sリミテッド」「SRリミテッド」をはじめ、幻の限定車「東京リミテッド」も発売。
リミテッドは本来「限定された」「特別の」「狭い」など意味を持つので、限定車や特別仕様車に与えるグレード名としてうってつけのネーミングなのだ。
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