デラックス リミテッド スーパーエクシード… 消えた個性的なグレード名

■エクスクルーシブ/Exclusive

ラグレイトエクスクルーシブ。最上級グレードにだけこのエンブレムがおごられる
ラグレイトエクスクルーシブ。最上級グレードにだけこのエンブレムがおごられる

 「エクスクルーシブ」というとホンダ色の強いグレード名だ。レジェンドをはじめ、インサイト、ラグレイト、USアコードクーペの最上級グレードに用いられることが多い。

 その他、レアなモデルとしてCR-Xにもエクスクルーシブグレードが存在した。

 ボディーカラーはブラックであるのに対して、内装色はキャメル、シートもキャメルレザー仕様という豪華モデルだ。リアガーニッシュも専用品が与えられ「CR-X EXCLUSIVE」の文字がスペシャルモデルであることをさりげなくアピールした。

 これは余談だが、ポルシェのカスタムオーダーをするサービスは「エクスクルーシブ・プログラム」と呼ばれる。

「エクスクルーシブ」というとホンダ色の強いグレード名だ。レジェンドをはじめ、インサイト、ラグレイト、USアコードクーペの最上級グレードに用いられた
「エクスクルーシブ」というとホンダ色の強いグレード名だ。レジェンドをはじめ、インサイト、ラグレイト、USアコードクーペの最上級グレードに用いられた

■スーパーエクシード/Super Exceed

「Exceed」の前にわずか5文字の「Super」がつくだけで、オーナーにとっては自慢だっただろう
「Exceed」の前にわずか5文字の「Super」がつくだけで、オーナーにとっては自慢だっただろう

 「スーパーエクシード」といえば、いうまでもなく三菱色が強く感じられるグレード名だ。しかも、多くの場合は最上級グレードに与えられたグレード名ゆえ、三菱車オーナーでなくてもその響きを記憶している人も多いだろう。

 「エクシード」の上級グレードとして、エンブレムなどでさりげなく「スーパーエクシード」のグレードをアピールしていた。

 このグレード名を冠したモデルを挙げると、パジェロ、デボネア、ギャラン フォルティス、デリカ スペースギア、エテルナなど。

 ちなみに「Exceed」は日本語で「超えた」「勝る」などの意味を持つ。

「スーパーエクシード」のグレード名を冠したモデルを挙げると、パジェロ、デボネア、ギャラン フォルティス、デリカ スペースギア、エテルナなどがある
「スーパーエクシード」のグレード名を冠したモデルを挙げると、パジェロ、デボネア、ギャラン フォルティス、デリカ スペースギア、エテルナなどがある

■サイボーグ/Cyborg

1987年10月に登場したミラージュにはクラストップの145ps/21.0kgmを発生する1.6Lターボを搭載するサイボーグ16V-Tをラインナップ。さらにユニークだったのは、この時代、ミラージュにはスイフト/サイボーグ/ファビオ/サイビクス(XYVYX)という4つのグレードを用意していた
1987年10月に登場したミラージュにはクラストップの145ps/21.0kgmを発生する1.6Lターボを搭載するサイボーグ16V-Tをラインナップ。さらにユニークだったのは、この時代、ミラージュにはスイフト/サイボーグ/ファビオ/サイビクス(XYVYX)という4つのグレードを用意していた

 三菱のホットモデルとして3代目ミラージュ(C53A型)に設定されたグレードが「サイボーグ」だ。3ドア ハッチバックのグレードにはスズキの3ドア ハッチバックとして人気が高い「スイフト」も存在した。

 ちなみにサイボーグの語源は、アメリカの科学者であるマンフレッド・E・クラインズが1960年頃に発表した著書のなかで生物と機械装置の結合体を「サイバネティクス・オーガニズム」と称した短縮語だといわれている。

ミラージュサイボーグのグレードは4代目においても追加モデルとして設定され、新開発の1.6L、直4DOHC16バルブ MIVECエンジンを搭載し、最高出力は175ps。リッターあたり109psをたたき出した。

 このサイボーグは3代目および4代目はハッチバックおよびセダンに設定され、1995年にフルモデルチェンジされた5代目ではハッチバックのみとなった。

■プロミネント/Prominent

「卓越しているさま」などの意味を持つプロミネント。カムリにV6エンジンを搭載したモデルだが、控えめなデザインも魅力的だ
「卓越しているさま」などの意味を持つプロミネント。カムリにV6エンジンを搭載したモデルだが、控えめなデザインも魅力的だ

 トヨタカムリのハードトップモデルとして1988年に発売されたのが「カムリハードトップ(VZV20型)」であった。

 搭載されるエンジンはセダンタイプのカムリが4気筒エンジンであるのに対して、こちらはV6エンジン。グレード名に「プロミネント」が採用された。このプロミネントには「卓越しているさま」「顕著であるさま」などの意味を持つ。

 カムリのフルモデルチェンジにともない、1990年にカムリハードトップもVZV30/31型へと進化。両モデルともトランク部分に「Prominent(30/31型はすべて大文字)」のグレード名が誇らしげに配されていた。

 4ドアセダンのカムリの車両本体価格が100万円台後半〜200万円台前半であったのに対して、プロミネントは200万円半ば〜。価格帯を基準に選ぶなら、上級モデルのマークII 3兄弟も射程圏内に狙えるポジションにあった。

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