老舗プラモブランド、アオシマが展開する「楽プラ」とは? ザ・スナップキット 全11車種に加えて続々と新モデルも登場予定!

老舗プラモブランド、アオシマが展開する「楽プラ」とは? ザ・スナップキット 全11車種に加えて続々と新モデルも登場予定!

 比較的低価格で入手しやすい自動車模型といえば、なんといってもプラモデルだろう。自分の好みの仕様に変更するなど自由度も高いが、その分組み立てに手間や時間がかかったりして敬遠する向きもあるだろう。

 しかし、最小限の手間で組み立てを楽しめる「楽プラ」をご存じだろうか? 今回は青島文化教材社の「ザ・スナップキット」シリーズをご紹介しよう!

文/加藤久美子、写真/青島文化教材社

【画像ギャラリー】車プラモがこんなに手間いらず&リーズナブルに!! アオシマのザ・スナップキットシリーズを楽しむ!!


■プラモデルファンにはおなじみの「アオシマ」が展開する「楽プラ」こと「ザ・スナップキット」とは?

2021年5月開催の「静岡ホビーショー」にも出展されたS30のスナップキット

 プラモデルファンなら青島文化教材社という名前を知らない人はまずいないだろう。非常に長い歴史を持つ会社で、昭和7年(1932)動力付き模型飛行機の製造販売に乗り出した時には「青島模型飛行機」という名称だった。

 そこからアオシマと模型の歴史がスタートし1961年に有限会社青島文化教材社を設立。同じ年に初のオールプラスチックモデル「ブルーバード」が発売された。今年で設立からちょうど60年を迎える。

 プラモメーカーとして老舗中の老舗となるアオシマが2017年から展開しているのが別名「楽プラ」と呼ばれる「ザ・スナップキット」シリーズである。

 クルマのプラモデルというとパーツ数が非常に多く、また専用の塗料を複数種類用意しなくてはならないなど初心者や子どもにはややハードルが高い玩具と言えるが、スナップキットはボディ色をプラスチック材料の着色で再現しているため塗装が不要。はめ込みながら作っていくため接着剤も不要としている。

 専用の塗料や道具を極力排して、子どもから大人まで誰でも短時間でプラモデルつくりを楽しめる仕様となっている。

 パーツ数も25~30パーツとかなり少ないのでプラモデル初心者のママ&キッズにも作りやすい。しかもお手頃価格であり、車内の装備まで精巧に作られているのが大きな特徴となっている。

 創業60年の歴史を持つ超本格的なプラモデルメーカーであるアオシマが「楽プラ」の別名を持つ、スナップキットを開発したのにはどのような理由があるのだろうか?

 発売当初は「可もなく不可もなく普通に売れていた」というスナップキットシリーズが、昨今はコロナによる「巣ごもり消費」の流れに沿って今、じわじわとその人気が拡大しつつあるという。

 スナップキットの特徴や人気の理由、開発から商品化に至るまでのエピソードなど、開発を担当した青島文化教材社企画部の中西英登さんに話を聞いてみた。

■社長命令で「プラモデルのすそ野が広がるような商品を!」

完全新金型で作られたR34スカイラインGT-Rは、今年8月の発売直後から大人気!

――ザ・スナップキットはどのように生まれたのでしょうか?

 「社長命令でした(笑)『少子化によって、またゲームやスマホの普及でプラモデル離れが進んでいる。プラモデルのすそ野を広げて、本来のプラモデルにステップアップできるような商品を提案して欲しい』とのお願いが社長からありました。そこで生み出されたのが『ザ・スナップキット』です。

 企画がスタートし、製造工場を探すことなど含めて商品化に至るまではトータルで1年半位かかりました」

――商品化にあたって、苦労したところはどのようなことでしょうか?

 「まずはパーツをどのように分割させるか?どうやったら組みやすくなるのか?そこから始まりましたね。

 実際の製品との寸法合わせはもちろん、どのように組んだら再現度が上がって本物のクルマのイメージに近くなるのか?そこに時間がかかりました。

 また、スナップキットには新旧いろいろな年代の車種がありますが、近年のクルマはもともとのクルマのデザインが3Dで設計されていることもあってボディラインが複雑です。昔のクルマにはない3Dデザイン独特の起伏などプラモデルにした時に再現しにくいこともあります。

 簡単に作れることが第一なので、シールの数を減らしていかに貼りやすくするか? これも重要なテーマです」

――プラモデルのシールとは違うのでしょうか?

 「はい。通常のプラモデルに貼るシールは薄くないとリアリティが出ないので水貼り(水転写)のデカールを使用しますが、スナップキットのシールは手間をかけずに貼れることが重要になってくるのでホイル(金属箔)シールを使っています。

 最初の頃は手探り状態だったこともあり、このホイルシールの数がとても多かったんです。お客様から『シールが多くて貼るのが大変』という意見をいただきまして……それで最近はシールを少なくする方向で製作をしています。

 デザインができ上がって、開発の方でシールを細かくチェックするのですが、直しても合わないことがあり、繰り返して修正して合わせていく作業に時間がかかる場合もあります」

――スナップキットは現在11種類が発売されていますが、どのような基準で車種が決まるのでしょうか?

 「まずは幅広い世代でクルマとしての人気が高い車種であることですね。となると新旧のスポーツカーが候補に挙がってきます。街で見かける身近なクルマであることも条件です。また、プラモデルの方で売れている車種から累計販売台数を見ながら決めることもあります」

――11車種の中で人気なのはどちらになりますか?

 「1番人気はジムニーで、次は8月に発売されたばかりのR34スカイラインGT-Rですね。とくにR34スカイラインは私たち開発スタッフにとっても自信作です。パーツの分割が巧くできていてシールもはりやすい。再現度も非常に高いものとなっています。

――これから手掛けてみたい車種はありますか?

 「頭文字Dなど、人気アニメに登場したキャラクター的な車種などを展開できればと考えています」

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