アオシマが展開するザ・スナップキット 全11車種に加えて新モデルも登場予定!

■社長命令で「プラモデルのすそ野が広がるような商品を!」

完全新金型で作られたR34スカイラインGT-Rは、今年8月の発売直後から大人気!
完全新金型で作られたR34スカイラインGT-Rは、今年8月の発売直後から大人気!

――ザ・スナップキットはどのように生まれたのでしょうか?

 「社長命令でした(笑)『少子化によって、またゲームやスマホの普及でプラモデル離れが進んでいる。プラモデルのすそ野を広げて、本来のプラモデルにステップアップできるような商品を提案して欲しい』とのお願いが社長からありました。そこで生み出されたのが『ザ・スナップキット』です。

 企画がスタートし、製造工場を探すことなど含めて商品化に至るまではトータルで1年半位かかりました」

――商品化にあたって、苦労したところはどのようなことでしょうか?

 「まずはパーツをどのように分割させるか?どうやったら組みやすくなるのか?そこから始まりましたね。

 実際の製品との寸法合わせはもちろん、どのように組んだら再現度が上がって本物のクルマのイメージに近くなるのか?そこに時間がかかりました。

 また、スナップキットには新旧いろいろな年代の車種がありますが、近年のクルマはもともとのクルマのデザインが3Dで設計されていることもあってボディラインが複雑です。昔のクルマにはない3Dデザイン独特の起伏などプラモデルにした時に再現しにくいこともあります。

 簡単に作れることが第一なので、シールの数を減らしていかに貼りやすくするか? これも重要なテーマです」

――プラモデルのシールとは違うのでしょうか?

 「はい。通常のプラモデルに貼るシールは薄くないとリアリティが出ないので水貼り(水転写)のデカールを使用しますが、スナップキットのシールは手間をかけずに貼れることが重要になってくるのでホイル(金属箔)シールを使っています。

 最初の頃は手探り状態だったこともあり、このホイルシールの数がとても多かったんです。お客様から『シールが多くて貼るのが大変』という意見をいただきまして……それで最近はシールを少なくする方向で製作をしています。

 デザインができ上がって、開発の方でシールを細かくチェックするのですが、直しても合わないことがあり、繰り返して修正して合わせていく作業に時間がかかる場合もあります」

――スナップキットは現在11種類が発売されていますが、どのような基準で車種が決まるのでしょうか?

 「まずは幅広い世代でクルマとしての人気が高い車種であることですね。となると新旧のスポーツカーが候補に挙がってきます。街で見かける身近なクルマであることも条件です。また、プラモデルの方で売れている車種から累計販売台数を見ながら決めることもあります」

――11車種の中で人気なのはどちらになりますか?

 「1番人気はジムニーで、次は8月に発売されたばかりのR34スカイラインGT-Rですね。とくにR34スカイラインは私たち開発スタッフにとっても自信作です。パーツの分割が巧くできていてシールもはりやすい。再現度も非常に高いものとなっています。

――これから手掛けてみたい車種はありますか?

 「頭文字Dなど、人気アニメに登場したキャラクター的な車種などを展開できればと考えています」

■ザ・スナップキット 全11種類+新作を一挙紹介

 2021年8月現在、11車種46種類が発売されているスナップキットシリーズ。今後発売される新作を含めて一挙に紹介してみよう!いずれのモデルも塗装と接着剤は不要で1/32スケールとなっている。

1)スズキ ハスラー ザ・スナップキット No.1

スズキ ハスラー(キャンディピンクメタリック)
スズキ ハスラー(キャンディピンクメタリック)

 ザ・スナップキットはここから始まった!2017年11月にフェニックスレッドパール、キャンディピンクメタリックを発売、2019年12月にはサマーブルーメタリック、パッションオレンジが追加され全4色で展開中。

2)トヨタ プリウス ザ・スナップキット No.2

トヨタ プリウス(エモーショナルレッド)
トヨタ プリウス(エモーショナルレッド)

 2017年11月にザ・スナップキットシリーズが初登場した際にハスラーと共に発売された元祖スナップキットと言えるモデル。エモーショナルレッドとスーパーホワイトIIの2色が発売されて現在に至る。

3)トヨタ 86 ザ・スナップキット No.3

トヨタ 86(オレンジメタリック)
トヨタ 86(オレンジメタリック)

 人気車種とあって、カラバリ豊富な86のスナップキットは現在全6色で展開している。

2018年3月発売 オレンジメタリック、クリスタルホワイトパール、
2018年6月発売 アズライトブルー、ダークグレーメタリック
2019年5月発売 ピュアレッド、ブライトブルー

4)トヨタ ヴェルファイア ザ・スナップキット No.4

トヨタ ヴェルファイア(バーニングブラッククリスタルシャインガラスフレーク)
トヨタ ヴェルファイア(バーニングブラッククリスタルシャインガラスフレーク)

 ラグジュアリーミニバンとして日本はもちろん、中国や香港でも凄まじい人気を誇るトヨタヴェルファイアのスナップキットは2019年1月にホワイトパールクリスタルシャイン、ブラックの2色を発売、同年4月にグレイッシュブルーマイカメタリック、バーニングブラッククリスタルシャインガラスフレークが追加され全4色で展開中。

5)トヨタ 2000GT ザ・スナップキット No.5

トヨタ 2000GT(ペガサスホワイト)
トヨタ 2000GT(ペガサスホワイト)

 2018年12月に発売された歴史的名車2000GTはサンダーシルバーメタリック、ソーラーレッド、ペガサスホワイトの3色で展開中

6)トヨタ C-HR ザ・スナップキット No.6

トヨタ C-HR(メタルストリームメタリック)
トヨタ C-HR(メタルストリームメタリック)

 圧倒的人気を誇るSUV、トヨタC-HRのスナップキットは2019年8月にホワイトパールクリスタルシャインとブラックマイカの2色を発売、同年12月にセンシュアルレッドマイカ、メタルストリームメタリックが追加された。

7)日産 GT-R ザ・スナップキット No.7

ニッサン NISSAN GT-R(アルティメイトシャイニーオレンジ)
ニッサン NISSAN GT-R(アルティメイトシャイニーオレンジ)

 2019年9月にアルティメイトシャイニーオレンジ、ブリリアントホワイトパールを発売、同11月にバイブラントレッド、アルティメイトメタルシルバー、メテオフレークブラックパールの3色が追加された。

8)スズキ ジムニー ザ・スナップキット No.8

スズキ ジムニー(キネティックイエロー)
スズキ ジムニー(キネティックイエロー)

 ザ・スナップキットシリーズ人気ナンバーワンがこちらのジムニーだ。2019年11月にキネティックイエロー、ジャングルグリーンが発売。こちらの2色のみ初回生産分限定で黒色成型ルーフパーツが入っている。

 同年12月にはピュアホワイトパール、シフォンアイボリーメタリック、ブリスクブルーメタリックが追加され全5色で展開中。

9)日産 スカイライン2000GT-R ザ・スナップキット No.9

ニッサン スカイライン 2000GT-R(シルバー)
ニッサン スカイライン 2000GT-R(シルバー)

 2020年8月に発売された『キング オブ 旧車』のハコスカ。パーツ総数28点のお手軽モデルでシャーシはシリーズ初の新方式を採用し、選択式でローダウン仕様も組み立て可能としている。レッド、ホワイト、シルバーの3色で展開中。

10)トヨタ スープラ(GR) ザ・スナップキット No.10

トヨタ GR スープラ(プロミネンスレッド)
トヨタ GR スープラ(プロミネンスレッド)

 2020年12月にブラックメタリック、ホワイトメタリック、プロミネンスレッドの3色が発売され、2021年5月にディープブルーメタリック、ライトニングイエローが追加された。

 パーツ点数25点。組み立てやすさを念頭に、前後バンパーの黒部分を別パーツ化している。

11)日産 R34スカイラインGT-R/R34スカイライン GT-R ニュル ザ・スナップキット No.11

ニッサン R34スカイライン GT-R(ベイサイドブルー)
ニッサン R34スカイライン GT-R(ベイサイドブルー)

 開発陣最高の自信作でもあるR34シリーズは完全新金型で設計されている。2021年8月にミッドナイトパープルIII、ベイサイドブルー、ホワイトの3色が発売されてたちまち大人気に。そして9月には特別仕様車の「ニュル」(ミレニアムジェイド/スパークリングシルバー)が追加される。

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