■三者三様の個性ありだが……
インプレッサSTI Sportは2L 4気筒のNAで154ps/20.0kgm+CVT。もう1台のマツダ3 1.8XD Lパッケージはクリーンディーゼルで130ps/27.5kgmという性能で6速AT。
発進加速で力強いのはマツダ3のディーゼル。1600rpm時に27.5kgmを発生する最大トルクはやはり快適。
とはいえゴルフも20.4kgmを1500rpmで発生し、しかも48Vのアシストもあり、それほど劣るものではない。30km/hあたりからマツダ3はグングン加速する。
ゴルフは3000rpmを超えると力強さが増し、1Lとは思えない加速が始まる。インプレッサは、出だしはそれほど非力には感じなく、満遍なくスムーズに加速する印象だが、高回転、高速になるほど真価を発揮するエンジン特性。
3車各々に加速の個性があって興味深い。
では乗り心地。ゴルフとマツダ3はリアサスが左右が繋がったトーションビーム式。インプレッサは左右セパレートの高価なダブルウィッシュボーン式だ。
インプレッサは4輪のサスが独立して路面の凸凹を吸収していて3車中一番コンフォート。路面からの初期入力をソフトに吸収。
サスが硬いのはマツダ3で初期の叩くようなタップ感は強いが、凸凹通過のホイールトラベルを一発で収束させる、尾を引かない乗り心地。これが好きな人もいると思う。
ゴルフはその中間だがどちらかといえばインプレッサに近いコンフォート系。
しかし、ここで注目すべきは国産2車が18インチタイヤ(マツダ3:45%扁平/インプレッサ:40%扁平)なのに対してゴルフは16インチ(55%扁平)だったこと。ゴルフが18インチを履いていたとしたら? 乗り心地は国産が圧倒的にいいといえる。
ただ、室内静粛性はゴルフだ。3気筒の振動を巧みに抑え込み、走行ノイズが低く0.275に進化したCd値のせいか高速でもストレスがない。
デジタルコックピットと呼ばれる10+8.25インチのタッチ&スライド式ディスプレイ。一気に世界観を変えるようなインテリアのデザインは素晴らしく、欧州車の先進性に思わず嫉妬してしまう。
使い勝手という部分では慣れは必要だが……。国産2車はこの点はとてもアナログ。ただし、使い勝手は直感的で中高齢者向け。
ゴルフはADAS(先進運転支援システム)が強化され210km/hまでACCが使えるという。
速度無制限のドイツならではだが、インプレッサは135km/Hまで、マツダ3はそれ以上可能。とはいえ日本は120km/Hまでだからこれは3車互角である。
LKAS(レーンキープ=車線内中央維持)にも大きな差はなかった。
最後にまとめてみよう。先進性を含めてやはりCセグハッチバックのトーナメントリーダーはやはりゴルフVIIIだろう。
ただし、コストパフォーマンスという意味ではエントリーモデルで300万円を超えている点は考慮する点が大いにある。今後、後出しジャンケンとなる国産2車に大いに雪辱してもらいたい。
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