■レクサスLS500h:WLTCモード燃費/13.6km/L
レクサスLSもハイブリッドの燃費数値が良くない。ハイブリッドはV型6気筒3.5Lをベースにしており、2WDの数値は13.6km/Lだ。
ノーマルエンジンはV型6気筒3.5Lにツインターボを装着して、最高出力は422馬力に達する。ハイブリッドのシステム最高出力とされる359psを大幅に上まわるが、WLTCモード燃費は10.2km/Lとさほど悪くない。ハイブリッドの燃費数値は、ツインターボの1.3倍に留まる。
レクサスLSのWLTCモード燃費を走行モード別に見ると、市街地モードでは、ハイブリッドの数値はツインターボの1.6倍に達するが、高速道路モードは1.2倍と小さい。ハイブリッドは加減速を頻繁に行う街中では有利だが、一定の速度で走り続ける高速道路では不利だ。LSではこの傾向が特に顕著に生じた。
■アルファードハイブリッド:WLTCモード燃費/14.8km/L
アルファードの2.5Lエンジンをベースにしたハイブリッドも、WLTCモード燃費が14.8km/Lになる。アルファードのハイブリッドは、後輪をモーターで駆動するE-Four専用だから、2.5Lのノーマルエンジンも4WDで比べるが、WLTCモード燃費は10.8km/Lだ。ハイブリッドの燃費数値はノーマルエンジンの1.4倍になる。
そしてアルファードのハイブリッドは価格も高い。ハイブリッドX(8人乗り)は、ノーマルエンジンを搭載するX・4WDを76万2000円上まわる。一部の装備は充実するものの、価格が高い割には、燃費を節約できるメリットが乏しい。トヨタのハイブリッドが、全面的に買い得とは限らない。
■ハイブリッド購入の目安は、WLTCモード燃費がガソリンエンジンの1.5倍以上か否か
以上のようにハイブリッドの燃費数値は、車種によって大きく異なる。グレードを選ぶ場合、ハイブリッドで燃費の良さを実感したいなら、WLTCモード燃費がノーマルエンジンの1.5倍以上になることが条件だろう。
そしてグレードを選ぶ時は、ハイブリッドとノーマルエンジンとの価格差を燃料代の差額で取り戻すには、どの程度の距離を走れば良いかも計算しておきたい。
例えば先に述べたアルファードハイブリッドX(8人乗り)の価格は、ノーマルエンジンを搭載するX・4WDを76万2000円上まわる。ただし税額も異なり、購入時に納める環境性能割と自動車重量税は、合計するとハイブリッドが9万3500円安い。そのために実質差額は約67万円に縮まる。
そしてレギュラーガソリン価格が1Lあたり150円(今は160円近いが平均すれば下がる)、実用燃費がWLTCモード燃費として計算すると、1km走行あたりの燃料代はアルファードハイブリッドXが10.1円、2.5LノーマルエンジンのXは13.9円だ。1km当たり3.8円の差額だから、67万円の実質差額を取り戻すには、17~18万kmの走行を要する。
ハイブリッドは、全般的に加速が滑らかでノイズも小さく、走りは上質だ。またエコロジーの目的は環境保護だから、ハイブリッドは損得勘定だけでは語れないが、ユーザーとしては経済性も気になる。前述のような計算を行い、コストの違いを把握したうえで、パワーユニットを選ばれるのが良いと思う。
コメント
コメントの使い方最近トヨタライズハイブリッド車を新車購入したが、街乗り燃費16.0kmを上回ることがない。ディーラーに相談したが運転の仕方が悪いのでは?などと疑われた。運転歴47年の私に言う言葉かと対応を疑った。購入後6ヶ月になるがさらに燃費が悪くなっているような気がします。対応策はないでしょうか?