デロリアンDMC-12を有名にした名作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を観る!!


■文字通り時代を超えて愛される車となったデロリアン

2015年に行われた『バック・トゥ・ザ・フューチャー』誕生30周年記念イベントには、『PART2』(89)のデロリアンのタイムマシーンが登場!

 デロリアンはシリーズ3本すべてでタイムマシンとなり、時代を走り抜けているが、本作にはそのほかにも印象を残す車がある。マーティの憧れの車、トヨタのピックアップトラック、ハイラックスと、どの時代でも彼の宿敵となる、いじめっ子ビフの愛車だ。

 『BTTF』で、マーティがため息まじにり見つめるハイラックスはカスタマイズされたもので、色は漆黒のハイラックス4×4 SR5 Xtra。どうもマーティは日本製品のファンらしく、車はトヨタ、腕時計はカシオ、未来のマーティは富士通に勤めているという設定だったりする。

 また『PART3』でマーティが西部劇時代の過去に行ったときは、1955年から来たドクがデロリアンを修理するときICチップを手に「Made in Japanの部品なんて」と言えば「日本の製品は最高だよ」と発言。

 ちゃんと“日本ファン”というキーワードが3作通して効いている。もちろん、製作当時の80年代後半は“Made in Japan”が注目されていた時代でもあったからなのだが。

 もうひとりのビフのほうは、各時代でマーティや彼の父親、先祖や祖先をいじめまくり、最後には天罰が下されるという設定。

 車が登場するのは『BTTF』で、高校生のマーティの父親をいじめるビフの愛車は46年のフォード・スーパーデラックス・コンバーチブル。この車に仲間の悪ガキたちを乗せてやりたい放題なのだが、マーティを追いかけている途中、堆肥を積んだトラックに突っ込み、堆肥まみれになるという悲惨な結末が待っている。

 ビフはどうでもいいが、車がもったいないと思う人が多い、とても美しいクラシックカーだ。

 第1作目の公開以来、35年を迎える『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は、いまもさまざまなかたちでイベントが開催されている。先ごろも35周年を記念してコンサートが開かれることにもなっていた。

 それとともに忘れられない車となったのがデロリアンである。デロリアンと言う車名がみんなに憶えられ、ジョン・デロリアンの半生がドキュメンタリーや伝記映画になるのも、すべては『BTTF』シリーズのおかげ。

 実際、1作目公開後、ジョン・デロリアン自身がゼメキスとゲイルに送った手紙には「私の車を不滅にしてくれてありがとう」と書かれていたという。本当に“不滅”になってしまったということだ。

●解説●

エメット・ブラウン教授(ドク)を演じたクリストファー・ロイド(左)と当時二十代半ばのマイケル・J・フォックス(右) (C) 1985 Universal Studios. All Rights Reserved.

 普通の高校生マーティ・マクフライのささやかな悩みは家族のこと。上司に頭が上がらない父、アル中の母、刑務所にいる叔父さん、兄妹もどうもサエない。

 そんなとき、親友の変人発明家ドクがタイムマシンを発明し、過去へタイムトラベルするという。その実験に立ち会ったとき、ひょんなことから自分のほうが過去に行ってしまったマーティ。1955年のそこには、高校生の父と母がいた!

 スティーブン・スピルバーグに気に入られたロバート・ゼメキス&ボブ・ゲイルのコンビが『抱きしめたい』(78)、『ユーズド・カー』(80)に続き、スピルバーグ製作で作った3本目の作品が『BTTF』。

 冒頭は無数の時計が並んでいるドクの家から始まるのだが、そこにスピルバーグが尊敬してやまないスタンリー・キューブリックへのオマージュが隠されている。

 その家を訪れたマーティが目にする機器に「CRM114」というラベルが貼られているのだ。これはキューブリックの好きな数字とアルファベットの組み合わせで『博士の異常な愛情』や『時計じかけのオレンジ』、『アイズ・ワイド・ショット』にも登場している。

 そんなトリビアがあちこちに仕掛けられている本作。リピーターが多い理由はそこにもある。

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『バック・トゥ・ザ・フューチャー』
Blu-ray:2,075円(税込)/ DVD:1,572円(税込)
発売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
(C) 1985 Universal Studios. All Rights Reserved.

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