最新の自動車盗難の手口が「CANインベーダー」!! 効果的な撃退方法とは?


■相手はプロであるということを認識せよ

窃盗犯は時間をかけることを嫌う。ひとつのセキュリティ手段に頼るよりも、複数のセキュリティ手段を使えばそれだけ時間がかかるだろう(AdobeStock@Thomas Sztanek)

 ここで思うのが「まあ自分のクルマは大丈夫」という慢心だ。何せ相手はプロである。前に鍵屋に聞いた話では、住宅への侵入(泥棒)は10分経っても鍵が開けられなければ(とりあえず)諦めて去って行くとのことだったが、車両盗難は10分どころか5分あれば解錠して車両を盗むことなど朝飯前とのことだ。

 おまけによく盗まれる車両の中にハイブリッド車があるが、EVモードにしておけばエンジン音も無くスルスルとクルマは動いてしまう。つまり気がつかないうちに盗まれてしまうわけだ。

 さらに高級車の一部ではもし車両が盗まれた場合、車両に内蔵されたGPSを使ってある程度追跡(自車位置の把握)をすることもできるのだが、プロはまずそういうシステムをぶっ壊す!

 具体的には複数犯の場合、車両を運転する係と、見張り兼、盗んだ後GPS配線等をカットしたりする、要は「足が着かない」ように作業をする係がいるわけだ。

■ではどうすれば良いのか(電子機器編)

A PITオートバックス東雲のセキュリティグッズコーナー。最近ではカーセキュリティを専門にしているプロショップも多い

 まず有効なのはセキュリティアラームに代表される電子機器の導入だろう。

 実はこれに関してはここでは語り尽くせないほど種類がある。ネットでも情報を得ることはできるが、カー用品店やカーセキュリティを専門にしているプロショップも多いので相談してみることをオススメする。

 前述した犯罪に対してはとにかく車両に標準搭載のセキュリティでは確実に物足りない。また最近話題の通信を活用しシステムのアップデートが行えるOTA(Over The Air)を搭載している車両に関しても今後はセキュリティ面での脆弱性も指摘されている。

 もちろん自動車メーカーはその対策を日々進化させているとはいえ、OTAという新しい“侵入経路”を生み出したことは窃盗犯にとっては皮肉にも好都合とも言える。

 振動などを検知して大音量を鳴らすセキュリティアラームのほか、スタートスイッチとは別にサブの始動用隠しスイッチのような簡易型(3~4万円前後)、また効果的と言われているのがCAN-BUS信号を電子的に切断することでCANインベーダーが介入できないデジタルイモビライザー(5万円~)で、他にも多くの商品がある。

 また駐車場が自宅にある場合、駐車場を監視するカメラも(ある程度)抑止効果がある。よく言われることだが「こういうのダミーで十分だ」というのは大間違い!

 プロは数秒でこういうのを見抜くし、そもそも事前に周辺の環境や交通量なども調査済みで犯罪に及ぶのだから夜間にも強い商品を設置しなければ意味が無いのである。

■実は凄く効果的(物理的ブロック)

今時アナログ的手法は軽視されがちだが『自動車を物理的にロックする』のは実はかなり効果的なのだ

 全国でオートバックスを運営するオートバックスセブンからの情報によると、今回のCANインベーダーの件を受けてセキュリティ商品がよく売れているとのことだ。その中でも前述した電子機器系だけでなく、物理的にクルマをロックする商品が好調で、実際9月1日~13日時点では対前年比140%とのことだ。

 たしかに原始的(失礼)ではあるが、エンジンが始動できてもクルマ自体が動かせないのであれば盗難自体はかなり未然に防げる。

 具体的にはステアリング自体をロックするもの、タイヤをロックするものなど意外と種類は多い。それぞれが効果的かつ価格も2000円位から用意されているので金銭的も負担は少ない。

 ここでポイントとして挙げておきたいのは、面倒でもこれらの商品を“複数”購入して使うことだ。例えばステアリングロックなどはその気になれば金属切断用のボルトクリッパーや大型ペンチなどでカットすることもできる(時間はかかるが)。

 ただ、もし切断されても同時にタイヤロックがかかっていれば、短時間での盗難は難しいのでそれ自体を防ぐことができるのだ。

 盗難と防犯は“イタチごっこ”のようなもので、永遠に無くならない。何よりもクルマは高額商品、お金をケチって大切なクルマが無くなることを考えたら安い出費である。人気のドラレコに組み込まれている駐車監視機能も有効だが、それにプラスした盗難防止策が求められるのだ。

【画像ギャラリー】昔ながらのあのグッズが意外と効果的!? 手間とお金を惜しまなければ盗まれる確率は低くなる!!