扁平率の低いタイヤが増え、空気圧不足を見抜きにくくなった
また、昨今のタイヤのトレンドも影響している可能性がある。扁平率が60や65といった普通乗用車であれば、パンクを見落とすことはほぼないが、今では40扁平、35扁平というサイズも珍しくはない。このような扁平率の低いタイヤの場合、タイヤのサイドウォール部分が物理的につぶれる量が減り、パンクしていることに気づきにくくなる。
一気に空気の抜けるパンクであれば、突起乗り越し後の振動おさまりの速さや、コーナリングの左右差などで分かることもあるが、徐々に抜けていくようなスローパンクだと、気がつくのはさらに難しくなる。純正ホイールが18インチを超えるようだと、扁平率は45や40になるクルマが多い。そうした場合には、特に注意された方が良い。
パンク修理キット搭載も影響か
また、この10年ほどで、スペアタイヤの代わりにパンク修理キットを積んでいるクルマが増えてきていることも、影響しているかもしれない。
ご存じの通り、パンク修理キットが使えるのは、トレッド面に空いた小キズのみ。サイドウォールへのダメージにはパンク修理キットでは対応することができず、この場合は救援要請をすることになるが、微妙な位置でパンクしている場合、クルマに詳しくない方であれば余計に、自分で修理をすることに不安を感じるだろう。
また、パンク修理剤には、要領などきちんと書かれてはいるが、スペアタイヤの交換と違い、パンクしたタイヤを一時的に使うことになるため、「それならば」と最初からJAFに頼ってしまう、ということも考えられる。
ほとんどの人が、スマートフォンでどこに救援要請をすればいいか瞬時に調べることができ、その場で電話もできる。不安な方法で修理せずともプロにお願いした方がいい、ということも、タイヤトラブルでのJAFの救援要請が増えた理由のひとつかもしれない。
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