どう考えても理不尽な取り締まりを受け、イライラモヤモヤしたことはないだろうか。たいして危険とも思えないような広い道で『移動式オービス』をセットして待ち構えていることも多い。
この移動式オービス、子供が歩くような道での速度違反を取り締まるために導入すると言われていたが、今はちょっと事情が変わっているようだ。
移動式オービスの最新情報を国沢光宏氏がレポートする。
文/国沢光宏、写真/AdobeStock(トビラ写真=Aliaksandr Marko@AdobeStock)
■最初の目的と違う! 移動式オービスの『理不尽な使われ方』
おそらく多くのドライバーは街中で見かける警官や事件を捜査する刑事に対し友好的な気持ちを持てるが、こと交通違反を取り締まる警官見ると嫌悪感に包まれるんじゃなかろうか。かくいう私も同じ。なぜか?
こらもう簡単。「捕まったら運が悪い」としか考えられないほど理不尽な取り締まりばかりしているからだと思う。
考えて頂きたい。誰だって小さい子供のいるような道での速度違反や、交通の邪魔になるような場所への駐車違反など無法運転をしている輩をしっかり取り締まって欲しいと思っている。
けれど現実的には高速道路でもいいような高規格の道なのに50km/h制限となっている区間で待ち構える。駐車違反も取り締まり側の都合で決まってしまう。
本題から脱線した。いわゆる「移動オービス」(可搬式速度自動取り締まり機)の運用についての最新情報です。1セット1000万円少々する移動オービス、当初は小さい子供が歩くような道での速度違反を取り締まるために導入すると言われていた。
実際、歩道と車道の区別のないような道をかなりの速度で走る輩が存在する。明らかに危険だ。
危険な車両はどんどん取り締まってもらいたいのだけれど、こういった道路だと白バイやパトカーの追尾式取り締まりはむしろ危険。かといってレーダーや光電管を使うオーソドックスな方式の「ネズミ捕り」も、スペースの関係で難しい。
そこで考案されたのが移動式オービスである。文字通り1BOXカーで運べ、簡単に設置可能。
ネズミ捕りと違いその場でクルマを止めて反則切符を切る手間がないため、無制限に取り締まれるという効能を持つ。これで子供の安全は大幅に改善されたか?
どうやら全く役に立っていないようなのだ。むしろ「子供を守る」という本来の目的を捨て、それほど危険性のない「高速道路の制限速度が低くなっている区間」で使われている。
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