最近、あまり日本の路上で見かける機会が減ってきたクルマの多くの向かう先はというと、ひっそりとスクラップ工場に集められたり、人里離れた草むらや広場に放置されて・・・という光景を思い浮かべるかもしれない。
その事実に変わりはない一方で、海外に活路を見出し、第二の人生を送っているケースも少なくない。
日本における平均使用年数とは? そして、海外に活路を見出した日本車を7台ピックアップして紹介する。
文/松村透
写真/トヨタ、日産、ホンダ、三菱、マツダ、スバル、スズキ、Adobe Stock(akiyoko、Zsolt Biczó、puckillustrations)
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■JDMとは?
クルマ関連の記事で「JDM」というキーワードを目にしたことがあるかもしれない。
JDMとは「Japanese domestic market」の頭文字を取った略語だ。直訳すると「日本国内市場」ということになる。それが転じて、海外では日本仕様に近い(あるいは準じた)カスタムを総称して「JDM」という呼称が浸透しているようだ。
一昔前なら、日本人のユーザーがトヨタのエンブレムをレクサスに、日産をインフィニティ、そしてホンダをアキュラに「わざわざ」交換したことと逆のパターンが起こっているわけだ。
つまり、オリジナル(日本仕様)に近いほど現地では珍重され、賞賛の声が集まる。
かつて、日本国内で左ハンドル仕様のレクサスLS(初代セルシオ)や、ミアータMX-5(ユーノスロードスター)を路上で見かけて「おおおおっ!珍しい」と声を挙げた感覚の逆バージョンそのものといえる。
それなりのキャリアを持つクルマ好きにはピンとこないかもしれないが、日本の路上を走っていたクルマそのものが外国の人たちの憧れになっている現実がある。まさに隔世の感といえるだろう。
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