中古車マニアには割高!? それでも認定中古車を勧める3つの理由

中古車マニアには割高!? それでも認定中古車を勧める3つの理由

 半導体不足や海外生産の部品不足が顕著となり、新車購入から納車までの期間が長期化している。こうした中で、中古車ニーズが、さらに高まり始めた。

 中古車販売専門店で扱われるクルマと、ディーラーの認定中古車は、どちらも中古車であることに変わりはない。同じ中古車だからこそ、どちらを選ぶべきか迷うことはないだろうか。この選択に迷ったとき、筆者は迷わず認定中古車を勧める。

 なぜ認定中古車を選ぶべきなのか。本稿では、その理由を詳しく解説していこう。

文/佐々木 亘、写真/TOYOTA、ベストカー編集部、Adobe Stock(トビラ写真=tong2530@Adobe Stock)

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■認定中古車と、そうではない中古車の違いはどこにあるのか

ディーラーで販売する認定中古車は厳しい審査をクリアした粒揃いのクルマなのだ(stocksolutions@Adobe Stock)
ディーラーで販売する認定中古車は厳しい審査をクリアした粒揃いのクルマなのだ(stocksolutions@Adobe Stock)

 販売業者以外の第三者が、品質チェックをし、販売メーカーやディーラーが定めた規定をクリアしているクルマを認定中古車と呼ぶ。認定は、クルマの鑑定士や査定士が行うのが一般的だ。

 本当にチェックが行われているのかと疑問に思う読者の方もいると思うが、このチェックは厳密かつ公正に、各メーカーとは関わりの少ない機関によって行われている。

 筆者が販売店で仕事をしていた時、店舗展示の中古車に関わる業務に携わっていた。顧客から下取りしたクルマが、本部で清掃・整備され、店舗に送られてくる。店舗では、傷・状態等を認定項目に従って、チェックし商品化できるかを判断するのだ。

 車両の準備が整うと、車両鑑定を行う専門の会社から鑑定士が派遣され、厳しい審査が行われていく。そして合格となれば、晴れてそのクルマは認定中古車となる。

 こうしたチェックをクリアできないクルマは、基本的にディーラーでは販売せず、オークションに流れていく。そしてディーラーの認定中古車とは別の形で、各所で販売が行われる。

 「認定中古車」は、かなり厳しい基準を、外部の厳しい目で見て通過した、精鋭揃いのクルマ達だ。それは同時に、買い手にとっては、安心の証ともなるだろう。

■認定中古車を選ぶメリットは多い

厳しい審査をクリアしているということや、購入後のアフターケアの充実も安心感につながる(@Adobe Stock)
厳しい審査をクリアしているということや、購入後のアフターケアの充実も安心感につながる(@Adobe Stock)

●メリット1:中古車選びのリスクヘッジになる

 最大のメリットは、第三者の鑑定が行われていることへの安心感だ。悲しいことではあるが、令和の時代になっても、中古車販売業者の中には、クルマの状態に嘘をついて売買を行う業者が少なからず存在する。

 事故車・水没車である事実を伝えられず、とんでもないクルマを掴まされて、大変な思いをしたユーザーを、筆者は何人も知っているし、ベストカーWEB読者の方に、こうした思いをしてほしくない。

 事故車や水没車を見分けるのは、素人には難しい。中古車購入者は、常にこうしたリスクにさらされているわけだが、認定中古車を選ぶことで、問題のあるクルマを購入させられるリスクは大きく下がる。

●メリット2:購入後のアフターサービスが充実

 認定中古車購入後は、整備や相談にもディーラーがしっかりと対応してくれる。

 例えば、トヨタ認定中古車を購入すると、トヨタサービスカードというものが発行される。このカードがあれば、購入したお店はもちろん、全国どこのトヨタ販売店でも、等しくアフターサービスを受けることができるのだ。購入後に修理や整備を受けるため、ディーラーを探さなくても済む。

●メリット3:保証も充実

 保証も手厚い。トヨタの場合、クルマの走る・曲がる・止まるに関係する箇所の故障に関しては、走行距離無制限で1年間の無償保証が付帯される。さらに有償とはなるが、保証期間をさらに1年~2年間延長することも可能だ。

 トヨタのお家芸であるハイブリッドカーでは、初度登録から10年もしくは3年間の長いほう、累計走行距離が20万キロまで、ハイブリッド機構を無償で保証する。こうした手厚い補償も、認定中古車を選ぶ理由になるだろう。

 この他にも、新車購入ユーザーと同じように、サービスを受けることができるのが、認定中古車購入の特典だ。中古車だからと区別されることはないので、認定中古車で正規ディーラーのオーナーライフを満喫してみてはいかがだろうか。

次ページは : ■クルマを見分けられない人は、迷わず認定! 見分けがつく人には、割高に感じるかも

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