タダで好きなベンツ車を乗り回せる? メルセデスベンツの「シェアカー・プラス」って何だ!?

タダで好きなベンツ車を乗り回せる? メルセデスベンツの「シェアカー・プラス」って何だ!?

 メルセデスベンツのオーナーは好きなベンツ車を基本的に無料で1週間ほど借りることができる「シェアカー・プラス」というサービスがある。もちろん、どんな車種でも、かつ長期間借りられるというワケでもなく、制約があるにせよちょっと聞き捨てならないサービスではないだろうか。その詳細をレポートする。

文/伊達軍曹写真/メルセデスベンツ、ベストカー編集部

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■メルセデスベンツオーナーは注目のサービス!

 メルセデスベンツの新車を買う予定(財力)がない筆者には無関係な話だが、その可能性が少々でもある人にとっては耳寄りなサービスが「シェアカー・プラス」だ。

 シェアカー・プラスとは要するに、メルセデスベンツまたはスマートの新車を正規販売店で購入した人は、自分が買ったベンツ/スマート以外のベンツ/スマートを、自分が購入した正規販売店からタダで借りて乗り回すことができる――というサービスだ。

メルセデスベンツのなかではエントリーモデルとなるAクラス。新車で購入すれば、もちろん「シェアカー・プラス」を利用可能だ
メルセデスベンツのなかではエントリーモデルとなるAクラス。新車で購入すれば、もちろん「シェアカー・プラス」を利用可能だ

 例えばの話として、メルセデスベンツのなかでは一番安いA180を車両本体価格409万円で購入し、いざという時には1005万円也のメルセデスAMG C43 4マチック クーペを借りたり、さらには1251万円也のG350dを借りてキャンプに行ったり、なんて芸当もできてしまうのである。

 「シェアカー・プラス」の利用には事前の申し込みが必要だが、申込みと利用にカネはかからない。ということは「いいじゃんシェアカー・プラス! 使うしかないじゃん!」と思うわけだが、当然ながらシェアカー・プラスは無制限ならびに無尽蔵にメルセデスベンツの各モデルが借りられるわけでは決してなく、さまざまな制限および制約はある。

当然のことながら利用するための制約はあるが、至極真っ当な条件ばかりだ

 制限および制約は下記のとおりだ。

●メルセデスベンツ/スマートの新車を買った人だけが対象
 →当たり前だが、買ってもいない人がディーラーに行って「シェアカー・プラスを使わせろ」と言っても無理である。

●メルセデス・ケア(3年間)の期間中に3回まで、EQケア(5年間)の期間中に5回までのみ
 →新車登録日から3年間の走行距離無制限の無償保証プログラム「メルセデス・ケア」のサポート期間中に、最大3回まで利用できる(5年保証のEQケアの場合は最大5回)。「3回だけと言わずに毎週末、別のベンツを俺に貸せ」と言っても無理である。

電気自動車のEQシリーズは5年間の無償保証プログラムとなるEQケアとなるため、カーシェア・プラスも5回利用可能だ。EVには未知の領域が多いため、保証も長くなる 
電気自動車のEQシリーズは5年間の無償保証プログラムとなるEQケアとなるため、カーシェア・プラスも5回利用可能だ。EVには未知の領域が多いため、保証も長くなる 

●借用期間には制限がある
 →あまりにも当然だが「そのクルマを1年間、俺に貸しっぱなしにしろ」と言っても無理である。貸し出し期間は「各販売店に確認を」ということになっているが、「週末を含む1週間程度」である場合が多いようだ。

●貸し出し車両の種類と数は販売店によって異なる
 「AMGに乗ってみたい!」「Gクラスがいい!」という気持ちもわかるが、貸し出し用の車両としてAMGやGクラスを用意している販売店もあるし、用意していない販売店もある。

購入した店舗に置いてあればの前提だが、AMGのクーペモデルをレンタルして日常と異なる走りを体験することも可能だ
購入した店舗に置いてあればの前提だが、AMGのクーペモデルをレンタルして日常と異なる走りを体験することも可能だ

 また8台/8車種くらいの車両を用意している販売店もあれば、「C180のカブリオレが1台あるだけ」という販売店もある。ちなみにシェアカー・プラスは「自分が新車を買った販売店」でしか利用できないので、こればっかりは“運”である。

●駐車場代は自分持ちである
 別のメルセデスを販売店から借りている期間中、自分のメルセデスを販売店に預けることはできない(※点検、メンテナンスで入庫させる場合を除く)。つまり、借用期間中は自分の車または借りた車を、有料駐車場などに停めなければならない。

 だいたいはこんなところだろうか。

無償で愛車以上のクルマを借りれるだけでも魅力的。でも誘惑に勝てるかな?

 上記のとおりのさまざまな制約はあるが、シェアカー・プラスは有償のサービスではなく無償で利用できるプログラムなので、「デメリット」は特にない。

 必要なければ利用しなければいいだけで、利用するにしても、プラスでかかるお金は駐車場代くらいのもの。手間も、「販売店まで借りに行く/返却しに行く」というのは少々面倒だが、まぁデメリットというほどではないだろう。

ためしにGクラスに乗ってみたい! と思うほどのアクティブなユーザーさんがクルマを取りに行くのが面倒……なんてことはないだろう。ただ、そのデカさゆえ駐車スペースの確保は必須だ!!
ためしにGクラスに乗ってみたい! と思うほどのアクティブなユーザーさんがクルマを取りに行くのが面倒……なんてことはないだろう。ただ、そのデカさゆえ駐車スペースの確保は必須だ!!

 以上のとおり、最大で3年間に3回だけとはいえ、「違うメルセデス」「自分のやつよりも上級のメルセデス」を1週間ほど借りられるというのは、見聞を広げる意味でも非常にいいことである。

 そのため新車でメルセデスベンツを購入した人、またはこれからその新車を買う予定がある人は、ぜひぜひシェアカー・プラスを利用していただければと思う。

 ただ……非常にクリティカルなデメリット(?)として、「より上級のメルセデスに1週間も乗ると、それに買い替えたくなってしまう」というのは確実にあるだろう。

ディーラーもエントリーユーザーからも末永く、しかもシリーズをステップアップして乗り続けて欲しい。この魅力的なプログラムを通じてそれに乗るか(乗れるか)はあなた次第!?
ディーラーもエントリーユーザーからも末永く、しかもシリーズをステップアップして乗り続けて欲しい。この魅力的なプログラムを通じてそれに乗るか(乗れるか)はあなた次第!?

 なんだかんだ言ってやっぱりAよりCであり、CよりE……というのがこの世の真実であるため、ここはもうどうしようもない部分なのだ。

 そこを承知で利用するのであれば、つまり、次回の買い替え時は90%くらいの確率で「今のやつより高いメルセデスを買うことになる」ということを承知で使うのであれば、シェアカー・プラスは大変によろしいサービスではないかと思うのである。

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