車売却は買取店が常識!? それでもディーラー下取りに分がある事情とは

■査定を高くすることが目的? いや、総額で安くすることが目的だ!

査定を高くするのが目的ではない。最終的に新車購入にかかる総額を安くするための手段のひとつなのだ(naka@AdobeStock)
査定を高くするのが目的ではない。最終的に新車購入にかかる総額を安くするための手段のひとつなのだ(naka@AdobeStock)

 今、筆者がクルマを買い替えると仮定した時、相場を知るために査定を頼むことはあっても、私は愛車を買取りには出さない。

 それはなぜか。商談時の値引きは、下取りの有無など様々な要素をトータルで判断し決められていて、私が満足な商談をするためには下取り車の存在が欠かせないからだ。

 中古車仕入れの基本となる下取りは、現在のディーラーが最も強化しているアクションの一つだ。営業マンは商談終了後に下取り車の有無を問われ、下取りが無い場合には、正当な理由の説明を求められる。場合によっては、その理由を書面で提出させ、数年間保存するようなところもあるのだ。

 下取りありの商談と、下取りなしの商談を比較した場合、大きな値引きを引き出しやすいのは前者だ。下取り車がある場合には、メーカーからの支援策や、ディーラー独自の報奨金などを使うことができ、値引きを拡大できることがある。

 その金額は下取り金額にではなく、値引き額に上乗せされ、見積書に提示されるのだ。

 下取り車の金額を買取店と単純に比較するだけでは、商談全体を見た時に損をしてしまう可能性も高い。

 皆さんには、商談のスタートを思い出してほしい。早い段階で営業マンから「下取りのお車はありますか」と聞かれたことはないだろうか。この質問は、商談全体の値引き相場を決める上で、重要な質問なのである。

 下取り車の価値は、提示された下取り額だけにとどまらないことを知っていて欲しい。ユーザーとしては、新しく買うクルマの支払総額が最終的に安くなるなら、それに越したことは無いだろう。

 商談はなぜ行うのか。下取り額を高くするためではなく、新しいクルマを納得した価格で購入するために行っているはずだ。紹介した内容を踏まえながら、下取り車を上手く使った商談を行ってほしい。

 買取にも下取りにもそれぞれのメリットがある。双方の仕組みを理解した上で、自分にとっての最適解を見つけよう。下取り車には、査定価格以上の価値が隠れている可能性がある。全体をしっかりと見まわし、自分にメリットがある方法で、愛車を手放せれば最高だ。

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