目立たないけど、実はカッコよくてイケてるクルマ……ホンダインサイトの真実

■3代目インサイトの実力はプリウスを超える!?

 では試乗といきましょう! アクセル踏むとモーターパワーのみで走り出し、その後はエンジンで発電機を稼働させ、必要なだけの出力を供給する。高速巡航になるとエンジンと駆動軸を直結し、燃費を稼ぐ。システム出力151psということもあって絶対的な動力性能は普通の2Lエンジン並み。

 いや、普通の2Lより低回転域のトルク感やアクセルレスンポンスなどで勝るため、むしろ元気。強いて言えば、もう少しe-POWERやプリウスより「ぐいっ!」と加速して欲しい。ホンダのハイブリッド、モーターのおいしい部分を引き出せていない感がある。

搭載システムのi-MMD(最近はe:HEVに呼称変更)は2013年、アコードハイブリッドに搭載されてデビュー。インサイトのモノはアコードに対しエンジン排気量が変更されている
搭載システムのi-MMD(最近はe:HEVに呼称変更)は2013年、アコードハイブリッドに搭載されてデビュー。インサイトのモノはアコードに対しエンジン排気量が変更されている

  気になる燃費だけれどドライバビリティを重視したため、プリウスより20%程度悪い。街中を普通に乗って20km/L前後。けれど「まったく問題なし!」と考えます。このくらい燃費よければ、もう少し燃費悪くなってもいいからドライバビリティや楽しさを優先させたってよい。燃費コンシャスじゃなくてもいいと思う。

 個人的に「いいね!」と思ったのが乗り心地と走りの質感。プリウスは乗り心地をソフトにしたかったのだろう。大きい入力受けるとバンプストッパーにガッツリ当たる。インサイトのダンパー、日本製としちゃ動き始めの減衰を出せており、乗り心地と操縦安定性のバランスがいい。リアサスもマルチリンクでお金かかってます。

■「アメリカでは」プリウスに対して競争力がある

 現行プリウスは完全なるオウンゴール。あまりにカッコ悪く、あまりにリアシートの居住空間狭く、ライバル居ないのに売れゆきを伸ばせなかった。となればインサイトにつけいるチャンスあったと思うのだけれど、いかんせん値付けが高すぎた。前述のとおり、アメリカではプリウスのライバルという位置づけとしている。

 例えば「EX」という売れ筋グレード、同じ装備内容のプリウスと同等の2万6000ドル(約300万円)。日本だとEXで356万円と高い。アメリカ向けも日本向けも日本で生産しているのにアメリカの価格より高い、というあたりがインサイトの、そしてホンダにとって最大の課題なんだと思う。プリウスと同等の価格だったら売れたんじゃなかろうか。


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