■コスパNo.2:トヨタカローラクロス
●買い得グレード:ハイブリッドS・2WD(275万円)
人気のカテゴリーとされるSUVのなかでも、一番登録台数の多い車種がカローラクロスだ。2021年11月には7300台が登録され、カローラシリーズ全体の54%を占めた。
カローラクロスが好調に売られている理由は、SUVの典型であるからだ。大きなフロントグリルと大径タイヤを備えた外観は、SUVらしく存在感が強い。ボディの上側は、典型的なワゴンスタイルだから、車内の広さや実用性を外観デザインでも表現している。
そして全長が4490mm、全幅が1825mmのボディは、混雑した街中や駐車場でも運転しやすい。価格も割安だからヒット作になった。
車内に入ると、インパネ周辺の質感は特に高くはないが、不満も生じない。身長170cmの大人4名が乗車すると、後席に座った乗員の膝先空間は握りコブシ2つ弱だ。ヴェゼルの2つ半に比べて少し狭いが、着座位置や座り心地は良好だから、4名で快適に移動できる。
そして4名で乗車した時の荷室長は849mmだから、全長が4500mm以下のSUVでは、キックスの900mmに次いで長い。リアゲートの角度を立てたから、背の高い荷物も積みやすく、実用性が優れている。
価格は割安だ。ハイブリッドは、ノーマルエンジンと比べた時の価格アップを35万円に抑えた。ハイブリッドの価格は、一般的にはノーマルエンジンよりも37万~60万円高いので、カローラクロスは求めやすい。
そして買い得グレードのハイブリッドSは、ルーフレール、17インチアルミホイール、7インチのディスプレイオーディオなどを標準装着して、2WDの価格は275万円だ。ヴェゼルほどの充実装備ではないが、相応に充実させて、価格を割安に抑えた。
■コスパNo.3:トヨタライズ
●買い得グレード:ハイブリッドZ・2WD(232万8000円)
コンパクトSUVのなかでも、特にサイズの小さな車種がライズだ(ダイハツ版のロッキーもある)。全長は3995mmに抑えられ、全幅も1695mmだから、SUVでは珍しい5ナンバー車になる。
ボディスタイルは水平基調だから視界が優れ、最小回転半径も4.9~5.0mに収まる。そのために運転感覚もコンパクトカーのヤリスやフィットに近い。
全長が短いから後席の足元空間は狭めだが、それでも身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシ1つ半程度になる。大人4名の乗車を妨げない。荷室容量も相応に確保され、実用的には十分だ。
そしてライズとロッキーは、新たにハイブリッド(e-スマートハイブリッド)を追加した。エンジンが発電機を作動させ、その電気を使ってモーターがホイールを駆動する。日産のe-POWERに似たシステムだが、価格が安い。
Z同士で比べた場合、ハイブリッドの価格は、ノーマルエンジンに比べて28万9000円の上乗せに抑えた。前述の通りノーマルエンジンとハイブリッドの価格差は、37~60万円が一般的だから、ライズの28万9000円はかなり割安だ。
ライズの買い得グレードは、ハイブリッドZ・2WDになる。最上級グレードとあって、衝突被害軽減ブレーキ、車間距離を自動制御できるクルーズコントロール、ハイビーム状態を保ちながら対向車などの眩惑を抑えるアダプティブドライビングビーム、17インチアルミホイールなどを標準装着した。e-スマートハイブリッドも搭載して、2WDの価格は232万8000円だ。カローラクロスハイブリッドS・2WDに比べて42万2000円安い。
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