カローラクロスがヴェゼルに負けた!? コスパ最強のSUVはどれだ?

■コスパNo.4:日産キックス

●買い得グレード:X・2WD(275万9900円)

2020年6月に日本で発売開始された日産『キックス』。キックスは2016年から海外で生産・販売されており基本設計の古さは否めない
2020年6月に日本で発売開始された日産『キックス』。キックスは2016年から海外で生産・販売されており基本設計の古さは否めない
十分な広さをもつキックスの後席。足元空間がヴェゼルよりも少し狭いがその代わり荷室長はヴェゼルを上まわる
十分な広さをもつキックスの後席。足元空間がヴェゼルよりも少し狭いがその代わり荷室長はヴェゼルを上まわる

 日産のコンパクトSUVで、全長は4290mm、全幅は1760mmだから、ヴェゼルと同等の大きさだ。しかし車内のレイアウトは異なり、キックスは後席の足元空間がヴェゼルよりも少し狭い。身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシ2つ弱だ。

 その代わり荷室長はヴェゼルを上まわり、積載性に重点を置く。後席を使っている状態の荷室長は前述の900mmだから、全長が4500mm以下のコンパクトSUVでは最も長い。キックスは実用性を追求している。

 グレード構成がシンプルで、基本的にはXのみだ。そのために装備は、衝突被害軽減ブレーキ、運転支援機能のプロパイロット、通信機能とSOSコール、17インチアルミホイールなどが標準装着される。

 ただし後方の並走車両を検知して知らせる安全装備はなく、基本設計の古さを感じさせるところもあるが、おおむねフル装備と考えて良い。

 X・2WDの価格は275万9900円だ。機能や装備と価格のバランスは、全長が4000~4500mmのSUVとしては、ヴェゼルやカローラクロスの次に割安だ。内外装が少し地味で、売れ行きは伸び悩むが、荷室に重点を置いた充実装備のコンパクトSUVが欲しいユーザーにとっては選ぶ価値は高い。

■コスパNo.5:マツダCX-5

●買い得グレード:XDプロアクティブ・2WD(322万8500円)

2017年にモデルチェンジした2代目マツダ『CX-5』。美しいSUVでは間違いなくトップクラス、シンプルな造形に深みのある塗装色でクオリティが高い
2017年にモデルチェンジした2代目マツダ『CX-5』。美しいSUVでは間違いなくトップクラス、シンプルな造形に深みのある塗装色でクオリティが高い
定員乗車時もゴルフバッグ4つが入る大容量を確保したラゲッジルーム。間口は広く、荷室高(高さ)が最大790mm、荷室長(横幅)が1450mmある
定員乗車時もゴルフバッグ4つが入る大容量を確保したラゲッジルーム。間口は広く、荷室高(高さ)が最大790mm、荷室長(横幅)が1450mmある

 価格の割安感を基準にしたSUVランキングの上位4車は、すべて全長が4500mmを下まわるコンパクトな車種だ。しかし5位のマツダCX-5は、全長が4575mm、全幅は1845mmだから、ミドルサイズに位置付けられる。

 それだけにエンジン排気量も拡大され、上位4車は1.8L以下だが、CX-5は2Lを超えるエンジンを中心に搭載している。

 特に買い得グレードのXDプロアクティブは、直列4気筒2.2Lクリーンディーゼルターボを搭載して、最高出力は200ps/4000rpm、最大トルクは45.9kgm/2000rpmを発生する。

 後者の数値は、4.5Lのガソリンエンジンと同等で強力だ。最大トルクの発生が2000回転と低いから、街中でもディーゼルならではの駆動力を実感できる。

 その一方でディーゼルは燃料消費量が少なく、使用燃料の軽油も安い(正確には軽油に含まれる税額が低い)。そのために燃料代は、1.2Lのノーマルエンジンを搭載したライズと同程度だ。最近はディーゼルエンジンを否定する論調も多いが、動力性能と燃費の効率が優れ、埋もれさせるのは惜しい技術だ。

 CX-5は全長が4500mmを超えることもあって車内が広く、荷室の容量も十分に確保した。その割に価格は安く、高効率なクリーンディーゼルターボに実用装備を組み合わせたXDプロアクティブ・2WDは322万8500円だ。ヴェゼルe:HEV・Zに比べて33万円高いが、動力性能の違いなどを考慮すれば納得できるだろう。

 オプション価格も割安だ。クルージング&トラフィックサポート(3万3000円)、ハンズフリーパワーリフトゲート(2万2000円)などを装着すると、少額の価格アップで装備がさらに充実して便利に使える。

 価格が割安なので、CX-5は販売も好調だ。2021年1~12月の登録台数は、1ヵ月平均で1869台だ。マツダの国内販売では、コンパクトカーのマツダ2に次ぐ売れ筋車種になっている。

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